「認める」と「褒める」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「認める」と「褒める」の違い生活・教育

この記事では、「認める」「褒める」の違いを分かりやすく説明していきます。

「認める」と「褒める」の違い

「認める」「褒める」の違いについて紹介します。


「認める」と「褒める」の使い方の違い

「認める」「相手の存在や行動を受け入れてそれでよしとすること」に使われます。

相手のあり方を受け入れて、その方向性のままで良いと意思表示することを言います。

「褒める」「相手が出した成果や結果を評価すること」に使われます。

相手が自分の期待に応えた場合に素晴らしいと意思表示することを言います。


「認める」と「褒める」の英語表記の違い

「認める」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「allow」で、「許す」「承諾する」「認める」という意味です。

“I am allowed to comment at the board meeting.”
(私は役員会議で発言することを認められた)
2つ目は「approve」で、判断した上で「許可する」「承認する」「認める」という意味です。

“I was appreved to take vacation by my boss.”
(私は上司から休暇を取ることを認められた)
「褒める」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「praise」で、「賛辞する」「褒める」という意味です。

“I was praised for the good result of the project by the president.”
(私はプロジェクトが良い結果であることを社長から褒められた)
2つ目は、「compliment」で、主に相手が身に付けているものに対して「お世辞を言う」「褒める」という意味があります。

“He compliments her on her clothes.”
(彼は彼女の服装を褒めた)

「認める」の意味

「認める」「みとめる」と読み、以下の4つの意味があります。

1つ目は「存在が目に入り知覚すること」という意味で、人が目で見て「そうだ」と思うことを言います。

2つ目は「見たり考えたりして確かにそうであると判断すること」という意味で、人が客観的に考えて「確かである」と判断することを言います。

3つ目は「それで正しい、構わないとして受け入れること」という意味で、人の言動に対して良しとすることを言います。

4つ目は「能力があると判断すること」という意味で、世間一般にそうであると思われることを言います。

5つ目は「意識してじっと見る」という意味で、視界に入った状態が続くことを言います。

上記に共通するのは、「対象となるものの存在や言動を受け入れて良しとする」という点です。

「認める」の使い方

「認める」「相手の存在や言動を受け入れてそれで良しとすること」に使われます。

「認める・認めた」「認められる・認められた」と使われたり、「認めて」「認められて」と副詞として使われたりします。

相手の言動を受け入れることであり、特に期待に応えたり、成果を出したりなど条件はありません。

「認める」を使った例文

・『病院で検査を受けたが、特に異常は認められなかった』
・『彼女は多くの若者からファッションリーダーと認められる存在だ』
・『彼は彼女から問い詰められてとうとう自分の非を認めた』
・『彼の研究結果は遅からず世に認められることになるだろう』
・『今回の数学の試験では電卓の持ち込みが認められている』

「認める」の類語

「許可する(きょかする)」
「ある行為や行動について、願いを聞き届けること」という意味です。

「公営グランドの使用を許可された」などと使われます。

「聞き入れる(ききいれる)」
「人の要求やお願いなどを聞いて受け入れること」という意味です。

「上司がお茶当番を廃止したいという女性部下の願いを聞き入れてくれた」などと使われます。

「認める」の対義語

「否む(いなむ)」
「嫌がること」「断ること」「否定する」という意味です。

「今度の飲み会に参加したくないという気持ちは否めない」などと使われます。

「褒める」の意味

「褒める」「ほめる」と読みます。

意味は「人の考えや言動を優れていると評価して、本人または周囲にも伝えること」です。

その人の持っている意見や行いなどを、素晴らしい、優れているなどと高く評価して本人や周囲の人に伝えることを言います。

「褒める」は、その人が素晴らしい能力を発揮したり、期待に応えたり、良い結果を出すなど、評価する人が持っている基準をクリアして満足させたことを表す言葉です。

「褒める」の使い方

「褒める」は、「人の意見や言動などを素晴らしいと評価して、本人や周囲に伝えること」に使われます。

「褒める・褒めた」「褒められる・褒められた」と使われたり、「褒めて」と副詞として使われたりします。

自分の行動や考えなどが相手を満足させた時に、良い言葉をかけてもらうことに使われます。

自分から求めて得るものではなく、その点が「認める」とは違うと言えます。

「褒める」を使った例文

・『ミスをしたことは叱られたが、その後の対処が良かったと褒められた』
・『思わぬ成功を収めて上司から手放しで褒められた』
・『褒められる為に仕事する様ではいつまで経っても成長できないよ』
・『子供は叱るよりも褒めて伸ばす様にするべきだ』
・『電話の応対マナーがよいと顧客から褒められて嬉しくなった』

「褒める」の類語

「称賛する(しょうさんする)」
「その人の行為や、成果が素晴らしいものであると高く評価すること」という意味です。

「社長は彼の功績を大勢の社員の前で称賛した」などと使われます。

「持ち上げる(もちあげる)」
「物を手で持ったり下から支えたりして上に異動させること」「ほめたりおだてたりして良い気分にさせること」という意味です。

「彼は持ち上げられて余計な役割を引きうけてしまった」などと使われます。

「褒める」の対義語

「貶す(けなす)」
「特に悪い点を取り上げて非難すること」という意味です。

「彼女はライバルの演技についてボロクソに貶していた」などと使われます。

まとめ

今回は「認める」「褒める」について紹介しました。

「認める」「相手を受け入れること」「褒める」「相手を評価すること」と覚えておきましょう。