この記事では「開墾」「開拓」「干拓」の言葉の意味や違い、使い方を分かりやすく解説していきます。
「開墾」とは?
「開墾」は「かいこん」と読みます。
「開」の字には次のような意味があります。
一つは「閉じてあったものがひらく」「あく」「あける」「自由にする」「花が咲く」。
もう一つは「はじまる」「仕事をはじめる」という意味です。
「開」と「墾」の2文字から構成される「開墾」には「山林や原野を切り開いて、耕地(こうち)にすること」という意味があります。
耕地とは田畑のことです。
「開墾」の例文
・『新たな入植者達がその広大な広野を開墾した』
・『いずれも台地が開墾され畑作が営まれている』
・『江戸時代以降に開墾され、新田となった土地も多い』
「開拓」とは?
「開拓」は「かいたく」と読みます。
「開」の字は前述したように「閉じてあったものがひらく」や「はじまる」という意味があります。
「拓」の字には「原野を開いて土地利用ができるようにする」や「石碑の文字などを摺(す)る」「石ずりを作る」という意味を含んでいます。
「開」と「拓」の2文字から構成される「開拓」には、「山野、荒野を切り開いて田畑などにすること」という意味や「新しい領域を切り開くこと」という意味があります。
「開拓」とは「切り開いて田畑など」にすることです。
「田畑など」というのは「田畑だけではなく道路や住宅地、街など」も含まれます。
「開拓」の例文
・『開拓者は多くの危険に出会った』
・『まだ未開拓の土地がある』
・『いつの日か人間は砂漠を開拓して農業に利用するだろう』
「干拓」とは?
「干拓」は「かんたく」と読みます。
「干」の字には「かわく」「かわかす」「ひる」「ほす」という意味があります。
そして「拓」の字は前述したように「原野を開いて土地利用ができるようにする」や「石碑の文字などを摺(す)る」「石ずりを作る」という意味を持っています。
「干」と「拓」の2文字から構成される「干拓」は「潮、沼、海などの水を排除して、耕地、宅地などにすること」という意味になります。
「干拓」の例文
・『北部には干拓地を含む広い平野が広がる』
・『中流はこの干拓により天井川となった』
・『河口付近は江戸時代の干拓地である』
「開墾」「開拓」「干拓」それぞれの違い
用語の意味はお分かりいただけたでしょうか。
「開墾」は山林や原野を切り開いて、田畑にすること。
「開拓」は山野、荒野を切り開いて田畑や道路、住宅地などにすることです。
そして「干拓」は潮、沼、海などの水を排除して、耕地、宅地などにすること。
切り開いて、田畑にするのか道路や住宅地にするのかが一つの違いです。
そしてもう一つは切り開く場所です。
「開墾「開拓」は山や野原を切り開くこと、「干拓」は潮、沼、海などの水がある場所を切り開くことです。
まとめ
以上が「開墾「開拓」「干拓」の違いです。
切り開いて、田畑にするのか道路や住宅地にするのかという違いが一つです。
そして、山や野原を切り開くのか、または沼や海のように水のある場所を切り開くのかというのがもう一つの違いです。