お正月につきものの双六というものがありますが、この双六に欠かせないのがサイコロです。
このサイコロはご存知のように1から6までの数字が書かれていますが、このうちどの数字が出るかは基本的には「ランダム」です、というか「ランダム」であることを前提にした使用が行われています。
それでは、「ランダム」とはどういう意味でしょうか。
この記事では、「無作為」と「ランダム」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無作為」とは?
「無作為」とは、文字通り「作為しないこと」を表す言葉で、通常は「無作為抽出」などのように、「対象を意図的に限定しないこと」という意味で使用されます。
「ランダム」とは?
「ランダム」とは、英語の「random」をカタカナで表したもので、意味としては「揃っていない」ことを表します。
例えば、数字を羅列する場合、111222333はランダムではありませんが、8976507619はおおよそランダムと言って良いでしょう。
「無作為」と「ランダム」の違い
「無作為」と「ランダム」の違いを、分かりやすく解説します。
一般的に英語の「random」の訳語として「無作為」が使用されているように、広い意味では同じことを指していると行っても良いでしょう。
しかし、日本語での「ランダム」と「無作為」にはニュアンスの違いがあります。
多くの場合、「ランダム」が、前述のサイコロのケースのように「何かを行った後のデータの判断」というニュアンスを持って使用されるのに対して、「無作為」には「何かを行う前の判断」というニュアンスが強いことです。
例えば、年齢、性別、職業などを限定しないでアンケートを行うことを「無作為抽出」と言いますが、そのアンケートの結果のデータの母種団をみて「この母集団はランダムだ」という言い方をします。
まとめ
この記事では「無作為」と「ランダム」に関して説明してきました。
しかし、気を付けなければならないのは、一見「無作為」や「ランダム」に見えるものもでも、本当はそうではない場合が沢山あるということです。
そうで泣けでは、当然結果として現れてくるものの信頼性も無くなります。
例えば、「子供がゲームをしている時間と学力の相関関係」というデータが掲載されている場合、その母集団がもし、「この集計に興味を持ってボランティアで協力してもらった父母へのアンケート」だとしたら、これは明らかに「無作為」ではなくなってしまい、結果として得られる統計データも偏ったものになってしまいます。