この記事では、「重唱」と「合唱」の違いを分かりやすく説明していきます。
「重唱(じゅうしょう)」とは?
「重唱」とは、「2つ以上のパートをそれぞれ1人の歌手が担当して歌うこと」を意味する言葉です。
「重唱」は複数の歌手が異なる歌詞を歌うケースと同じ歌詞を歌うケースがあり、異なる歌詞を歌う場合は会話のような掛け合いをすることがあります。
また、「二重唱」や「四重唱」のスタイルをとることが多く、特に、オペラなどのストーリー性のあるものでは、物語の進行上、需要な役割を担っています。
「合唱(がっしょう)」とは?
「合唱」とは、「複数の歌手が複数のパートに分かれて歌うこと」を意味する言葉であり、「コーラス」=“chorus”や「クワイア」=“choir”とも呼ばれています。
具体的な例としては「ソプラノ」、「アルト」、「テナー」などの各パートをそれぞれ複数人で歌うというスタイルです。
西洋音楽における「合唱」の起源は中世のオルガヌムと言われており、「合唱」はもともと、完全五度と完全四度の2つの声部が平行しているだけのシンプルなものでした。
12世紀に頂点へと達し、15世紀にルネサンス音楽へと至ったと言われています。
ちなみに、日本において初めて西洋音楽の「合唱」が行われたのは1557年に現在の大分県大分市で行われた歌ミサと言われています。
「重唱」と「合唱」の違い
「重唱」と「合唱」の違いを、分かりやすく解説します。
「重唱」は主に「1つのパートにつき1人が担当して歌うこと」、対して「合唱」は「複数のパートそれぞれにつき複数の人が担当して歌うこと」を意味する言葉です。
ちなみに、1人で歌う場合は「独唱(どくしょう)」、1つのパートを複数の人が歌う場合は「斉唱(せいしょう)」になります。
まとめ
主に「2つ以上のパートをそれぞれ1人の歌手が担当して歌うこと」が「重唱」、主に「複数の歌手が複数のパートに分かれて歌うこと」が「合唱」ということでした。