「暴挙」と「凶行」はどちらも重大事件などに対して用いられる言葉ですが、具体的には何を意味しどのような違いで使い分けられているのでしょうか。
今回は、「暴挙」と「凶行」の違いを解説します。
「暴挙」とは?
「暴挙」とは、「よく考えずに行われる成功する見込みが低い行為」を意味する言葉です。
「暴挙」の使い方
行動したところで上手くいく可能性が限りなく低い行為を指す言葉で、一般的には物事を乱暴に進める様に対して使われます。
失敗する可能性が高いのに深く考えることなく行う行為を「無謀」といいます。
「暴挙」は無謀な行為や考えを意味する言葉で、まともな判断力のある人ならやらないような雑で乱暴な行動に対して用いられる表現です。
成功する見込みが低いだけでなく仮に成功したところで好ましくないような結果が予想される場合に用いられる表現です。
「凶行」とは?
「凶行」とは、「人を傷つける凶悪な行為」を意味する言葉です。
「凶行」の使い方
一般的には人を暴力で襲う行為に対して用いられる表現で、物事を解決するための手段として暴力的な手段が用いられる場合に使います。
話し合いや工場などで平和的な手段ではなく殴りかかったり刃物で刺したりなど相手に直接的な危害を加える行動を指す表現です。
「暴挙」と「凶行」の違い
成功する見込みが低い無謀な行為が「暴挙」、相手に危害を加えようとする行為が「凶行」という違いで区別されます。
どちらも思慮が浅く乱暴な振る舞いを指しますが「暴挙」が行為そのものの乱暴さを表しているのに対し、「凶行」は乱暴な考えに基づいて実行される暴力を指すという違いがあります。
「暴挙」の例文
・『軍事侵攻という暴挙に出るとは思わなかった』
・『独裁者の暴挙を誰も止められない』
「凶行」の例文
・『思いつめた犯人が凶行に及ぶ』
・『凶行を防ぐため厳戒態勢がとられた』
まとめ
「暴挙」と「凶行」は似たようの意味で使われがちですが本来の言葉の意味は全く異なります。
それぞれの正しい意味を覚えて使い分けてください。