この記事では、「平等」と「公平」の違いを分かりやすく説明していきます。
「平等」とは?
「平等」とは、差別、偏りがなく、みんな等しいという意味があります。
どれだけ多くのものがあっても、どれだけ多くの人がいても、みんな同じ。
それが、「平等」です。
「平等」の場合、その人の状況や力などによって条件を変えることはありません。
その人がどのような場合でも個々に変えるのではなく、同条件で接する、対応することになります。
「平等」の使い方
「平等」の使い方は、みんな同じが鉄則です。
そのため、平等に分ける、平等に接する、のほか、男女平等、夫婦平等、社会的平等、平等分割などがあります。
「公平」とは?
「公平」とは、すべてに対し同等に扱うという意味があります。
すべての人やものに対し差別したり、ひいきしたりすることはありません。
みんな同じように扱い、判断や処遇などが偏ることもありません。
そのうえで、「公平」には、その集団のすべての人が同じ条件となるように調整し、その結果、ハンデを失くし、みんな同じように扱うことができるようにするといった意味もあります。
「公平」の使い方
「公平」の使い方としては、公平性を保つ、公平性に欠ける、公平を期す、公平な立場、公平なルール、公平な判断、公平に扱う、公平に評価する、公平無私などがあります。
また、「不公平」は、「公平」の対義語となり、偏りがあることを意味するものとなります。
「平等」と「公平」の違い
「平等」と「公平」のそれぞれの意味が分かったところで、その明確な違いを確認しておく必要があります。
例えば、身長が180センチメートル、160センチメートル、140センチメートルの3人がいたとします。
その人々の前にはフェンスがあり、フェンスの上からしかフェンスの向こうにあるものを見ることはできません。
その際、それぞれの身長など考慮せず、同じ高さの台を与えるのが「平等」。
それぞれの伸長を考慮し、3人ともがフェンスの向こうにあるものを見ることができる状態にすることが「公平」となります。
「平等」と「公平」には、このような違いがあると言えるのです。
「平等」の例文
・『私の教育方針は、子供3人供を平等に育てることです。』
・『子供の適正能力に関係なく、我が家では平等に塾に通わせ勉強させています。』
・『日本において、男女平等は、まだまだ、難しい問題だと考えられます。』
・『どんな生徒も平等に扱うことが教師の基本です。』
「公平」の例文
・『どこで生まれたか、どんな家庭に生まれたかによって、今後の人生に影響する世界は、公平に欠けると言わざるを得ない。』
・『子供は、少しの違いで「不公平だ!」とすぐに言い出して困ります。』
・『運動会では、できるだけ公平なルールで競技に参加することができるように工夫されています。』
・『常に私は公平な立場でものごとを考える人になりたいと思う。』
まとめ
「平等」も「公平」も非常に大切なこととなり、そして、これらを実行することは非常に難しいともいえる共通点があります。
そのうえで、「平等」と「公平」には明確な違いがあることを理解したうえで実行していくことが大切です。