「無頓着」と「無関心」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「無頓着」と「無関心」の違い生活・教育

この記事では、「無頓着」「無関心」の違いを分かりやすく説明していきます。

「無頓着」と「無関心」の違い

「無頓着」「無関心」の違いについて紹介します。


「無頓着」と「無関心」の使い方の違い

「無頓着」は、「あるものごとに対して気にかけないこと」に使われます。

興味を持たないだけではなく、意識はあってもこだわらないという意味も含まれています。

「無関心」は、「あるものごとに対して全く心にかけないこと」に使われます。

そのものごと自体が全く意識にないことを言います。


「無頓着」と「無関心」の英語表記の違い

「無頓着」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「indefference」で、「冷淡」「不熱心」「無頓着」という意味があります。

“My friend is indifference to money.”
(私の友人はお金に無頓着だ)
2つ目は「be not bothered about」で、「~について煩わされない=「無頓着」というニュアンスです。

“My boyfriend is not bothered about eating.”
(私の男友達は食べることに関して無頓着です)
「無関心」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「have no interest in」「興味を持たない」=「無関心」というニュアンスです。

“Young people have no interest in politics.”
(若い人達は政治に無関心だ)
2つ目は「be unconcerned」「心配しない」「平気な」「無関心」という意味です。

“He is unconcerned with social situation.”
(彼は社会情勢には無関心だ)

「無頓着」の意味

「無頓着」「むとんちゃく」または「むとんじゃく」と読みます。

意味は「あるものごとを全く気にかけないこと」です。

あるものごとに対して興味を持たなかったり、そのことに対して全くこだわりがなく、どうでもいいと思っていることを言います。

「無頓着」の語源は、仏教用語の「貪着(とんじゃく)」から来ています。

「貪」「むさぼる」とも読み、「むやみに欲しがる」という意味、「着」には、「くっつく」「ついて離れない」という意味、「貪着」「むやみに欲しがる状態がついて離れない」という意味になります。

この「貪着」が変化して「頓着」となり、更にそれを否定する「無」が付いて「無頓着」という言葉になったのです。

「無頓着」の使い方

「無頓着」「ものごとを全く気にかけないこと」に使われます。

名詞・形容動詞として「無頓着だ・である」と使われたり、「無頓着な〇〇」と名詞を修飾したり、「無頓着で」と副詞として使われたりします。

「無頓着」は、最初から全く意識せず自分と無関係のこともあれば、必要であってもこだわらず気にしないことにも使われる言葉です。

「無頓着」を使った例文

・『彼はファッションに無頓着で、デートの服装がとにかくダサい』
・『彼女はお金に対して無頓着で、ブランド品でも値札を見ずに買ってしまう』
・『夫は食べることに対して無頓着なので、料理が下手でも安心だった』
・『彼女はアイドルには無頓着で、顔の区別が全くついていない』
・『彼女は掃除に無頓着なので、相当な汚部屋になっている様だ』

「無頓着」の類語

「お構いなし(おかまいなし)」
「江戸時代の裁判で、お上から罪に問われずに済むこと」から転じて、「周囲のことを考えようとしない様子子」という意味です。

「最近の若い女性は電車の中でもお構いなしでメイクしている」などと使われます。

「鈍感(どんかん)」
「感覚がにぶい様子」「気がきかない様子」という意味です。

「彼は鈍感で女性からアプローチされていることに気づいていない」などと使われます。

「無頓着」の対義語

「執着(しゅうちゃく・しゅうじゃく)」
「何かに心をとらわれて離れられなくなってしまう様子」という意味です。

「彼は元カノにまだ執着しているらしい」などと使われます。

「無関心」の意味

「無関心」「むかんしん」と読みます。

意味は「心に留めないこと、意識しないこと」です。

そのことに対して全く自分の心にかけず、自分から意識してか関わろうと思わないことを言います。

「関心」は、「あるものごとに対して気に留めて、自分から意識すること」という意味で、これに否定の「無」がついて「ものごとを気に留めず、意識しない」という意味になるのです。

「好き」「嫌い」というレベルではなく、「全く気にしていない」「何とも思っていない」状態で、意識する様になればその後大好きになったり、逆に大嫌いになる可能性もあります。

「無関心」の使い方

「無関心」「心に留めないこと、何とも思っていないこと」に使われます。

名詞・形容動詞として「無関心だ・である」と使われたり、「無関心な〇〇」と名詞を修飾して使われたりします。

あるものごとを全く気にしていない、そもそも何も感じないという意味であり、「こだわりがない」という以前の意味で使われます。

「無関心」を使った例文

・『彼は他人について無関心で付き合いにくい』
・『彼女は好きな人に対して無関心を装っている』
・『夫は子育てに無関心で、ついケンカになってしまう』
・『彼はゲームをプレイしている時には全てに対して無関心になる』
・『今の若い人は政治に対して無関心だ』

「無関心」の類語

「我関せず(われかんせず)」
「自分には関係ないという態度を取ること」という意味です。

「彼は目の前でケンカが始まっても我関せずだった」などと使われます。

「どこ吹く風(どこふくかぜ)」
「どこを風が吹いているんだという様子」から転じて、「人の言うことやすることを全く無視している様子」という意味です。

「彼女に注意してもどこ吹く風だよ」などと使われます。

「無関心」の対義語

「関心(かんしん)」
「あるものごとに特に心を引かれ、意識を向けるこ」という意味です。

「緊急事態宣言の内容に強い関心を持つ」などと使われます。

まとめ

今回は「無頓着」「無関心」について紹介しました。

「無頓着」「気にかけないこと」「こだわらないこと」「無関心」「心に留めないこと」「何とも思わないこと」と覚えておきましょう。