1980年代から1990年代にかけて、PCによって不特定多数の人達とコミュニケーションするために使われていたのが「パソコン通信」でした。
自宅の電話を使ってニフティなどのサーバーに接続して、趣味の掲示板などを使っていたのですが、電話の回線を使用した接続のためには「モデム」という機器が必要でした。
この記事では、「ルーター」と「モデム」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ルーター」とは?
「ルーター」とは英語の「router」をカタカナにしたもので、「ネットワーク同士を繋いで通信するための機器」のことを言います。
ただ物理的に繋ぐだけでは無く、どこからどこにどのような経路で通信をするかを設定するものであり、その用途から「経路を作る」という意味の「ルーター」という名前が付けられました。
個人の家庭で使用されるのはブロードバンド回線のWANネットワークを自宅のLANネットワークに繋ぐためのものですが、業務用には他にも様々な機能を持ったものがあります。
「モデム」とは?
「モデム」とは英語の「modem」をカタカナで表記したもので、「アナログの信号をデジタルに変換してデータのやり取りを行うための機器」のことです。
昭和のパソコン通信の時代や、ADSLでインターネットに接続していた時代に使用されていたもので、通常は電話回線を流れるアナログ信号をPCなどが理解できるデジタルデータに変換することによって通信していました。
「ルーター」と「モデム」の違い
「ルーター」と「モデム」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの機器は「異なったネットワークを繋ぐもの」という点においては似ていると言っても良いでしょうが、根本的な用途が違います。
「ルーター」は「LAN同士、あるいはLANとWANなどのネットワークを繋ぐための機器」で、「モデム」は「アナログの世界とデジタルの世界を繋ぐための機器」と言って良いでしょう。
まとめ
この記事では「ルーター」と「モデム」に関して説明してきましたが、現在では特殊なケース以外には「モデム」を使うことは無くなってしまいました。
画像や動画までを普通にやり取りするような現状では、もし電話の公衆回線を使用してネットに接続したら、Youtubeの動画を一つ見るのに、何時間どころか何日もかかってしまうかもしれません。
しかし、たまに、あの「ピー、ピー、ゴロゴロ」という音をまた聴きたくなってしまう人も少なくはないでしょう。