この記事では、「司会」と「進行役」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
司会と進行役の違い
「司会」とは、会の進行をつかさどること、またその役のことです。
「進行役」は、進行をする係のことで進行係ともいいます。
どちらも意味することは同じです。
どちらの言葉も、会を進める任務やその役目をする人のことを指しています。
結婚式のときには、「司会進行」をする人がいます。
「司会」と「進行」の言葉が並べられていますが、「司会」には会の進行をつかさどることや、その役のことの意味が含まれているので、「進行」と言葉をつけなくても「司会」だけで「進行」をする人であることがわかります。
けれども、わざわざ「司会」と「進行」を並べているのは、「司会」と「進行」のニュアンスが異なるからです。
「司会」の場合は、会が滞りなく進むように全体をまとめる人という意味が含まれています。
「進行」の場合は、単に物事を進めるという意味になります。
司会と進行役の使い方の違い
どちらの言葉も意味することはほぼ同じなので、同じような使われ方をしています。
しかし、「司会」の場合は特に会について使われることが多くあります。
結婚式、葬儀、記者会見といった会に「司会」が存在しています。
司会と進行役の英語表記の違い
「司会」は英語でパーティーなどの場合は“master of ceremonies”と表記をし、会議の場合は“chairman”や“chairwoman”、“chairperson”と表記をします。
現在は男女差別をなくそうという動きがでているので、“man”や“woman”を使うよりも“person”とする方が一般的です。
進行役は英語で“program director”と表記をします。
司会の意味
「司会」とは、会の進行をつかさどること、またその役のことです。
「司会者」ともいいます。
「つかさどる」とは、任務として取り扱うことを意味します。
バラエティー番組には、番組の進行をする役割の人がいます。
この役の人が「司会」です。
バラエティー番組では、出演者が思い思いの発言をしており、まとまりがつなかくなってしまいそうな会話の流れになることも珍しくありません。
しかし、番組は滞りなく進行されていきます。
これは、「司会」が出演者たちをまとめ、番組が進むように働きかけているからです。
結婚式でも「司会」がいます。
結婚式は一生に何度も行うものではありません。
はじめて結婚式に出席する人も少なくないことでしょう。
はじめての人は、次に何をしてよいのかわかりません。
そのため、はじめての人ばかりの集まりになってしまうと、結婚式が進まないことになります。
式を進めることができても、あわてふためいてしまうことがあるでしょう。
こういった事態にならないように「司会」がいます。
次にどうしていいかわからない人がいても、「司会」の存在によって、その人たちがスムーズに次の行動に移れます。
司会の使い方
催し物や会で使われることが多い言葉です。
テレビでも「司会」という言葉が使われており、日常的に耳にします。
司会を使った例文
・『披露宴の司会を任された』
・『君が司会に適任だと思う』
・『司会は○○が担当をします』
・『司会を失敗しないようにと思うと緊張する』
・『司会をするのは初めてです』
司会の類語
類語は「進行係」です。
司会の対義語
対義語はありません。
進行役の意味
「進行役」は、催し物や会の進行をする役割のことや、その人のことです。
「進行」には、あらかじめ考えていた線に沿って活動・作業などが進むこと、また、活動・作業を進めることという意味があります。
催し物や会では、あらかじめものごとの順番が決められています。
それに沿って催し物や会が進むように参加者を導いていく人が「進行役」です。
たとえば企業の会議の場合、会議が進むように促す人がいなければ、誰も発言をしないかもしれないし、さまざまな人が発言をしてまとまりがなくなったりして、だらだらと会議が続く可能性があります。
「進行役」は、発言を促す、発言されたものをまとめる、決定すべき事項の採決などを行います。
「進行役」がいるからこそ、会議にまとまりがうまれ、スムーズに進みます。
進行役の使い方
催し物や会で使われることが多い言葉です。
こういったものを進めることやその人に対して「進行役」という言葉が使われます。
進行役を使った例文
・『会議の進行役を務める』
・『進行役を任される』
・『運動会は進行役によって滞りなく進んだ』
・『進行役によるあいさつ』
・『進行役を務める○○です』
進行役の類語
「司会」が類語です。
進行役の対義語
対義語はありません。
まとめ
2つの言葉は、会の進行をつかさどること、進行をさせる役割という、同じような意味を持っています。
そのため、使い方に大きな違いはなく、似たような場面で使用されています。