「勤務」と「就労」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「勤務」と「就労」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「勤務」「就労」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「勤務」と「就労」の違い

「勤務」とは、会社などの勤め先に行って仕事をすることです。

「就労」とは、仕事に就くこと、仕事にとりかかること、仕事をしていることです。

「勤務」の場合、勤め先という場所があり、そこに出かけて、仕事をする意味になります。

一方、「就労」の場合は、勤め先に出かけるという意味は含まれていません。

今まで仕事をしていなかった人が仕事に就くことは「就労」といいます。

「就労」をして、会社などに出かけて仕事をすることは「勤務」といいます。


「勤務」と「就労」の使い方の違い

仕事とは、生活をするための手段となる事柄のことです。

そのものに就くことに「就労」という言葉を使用します。

どのような仕事なのかは、意味に含まれていません。

会社などの勤め先に行って仕事をすることには、「勤務」という言葉を使用します。

勤め先に行くという意味が含まれているので、自営業で自宅で仕事をしていることには、「勤務」を使用しないことが一般的です。


「勤務」と「就労」の英語表記の違い

「勤務」は英語で“service”“work”と表記をします。

「就労」は英語で“working”“start working”と表記をします。

「勤務」の意味

「勤務」とは、会社や官庁などの勤め先に行って仕事をすることです。

ビジネスパーソンは、毎日のように電車にのって、あるいは車を運転して会社に向かいます。

そして、会社についたら仕事をします。

このようなことが「勤務」です。

カメラマンとしてさまざまな場所に出かけ、写真を撮り、個展を開いたり、写真集を出したりしていたとします。

写真は主に屋外で撮っており、決まった場所はありません。

この場合、勤め先はないことになります。

このようなことは「勤務」とはいわないことが一般的です。

「勤務」の使い方

勤め先があって、そこに出かけて、仕事をすることに使用します。

「勤務」には、勤め先に行ってという意味が含まれているので、会社など仕事をする場所があることになります。

そして、出かける必要がない自宅での仕事には、「勤務」と使わないことが一般的です。

しかし、会社に雇われている人が、会社などの都合で自宅で仕事をすることは「自宅勤務」といいます。

勤め先に出かけるのは、雇われている人が主で、自営業のような誰かに雇われているわけではない人は、自宅で仕事をしていれば、仕事のために出かけることはありません。

そのため、会社や官庁などで仕事をしている人が、仕事をする場所に行って働くことについて、「勤務」という言葉を使用することが多いです。

「勤務」を使った例文

・『勤務中に私用の電話をしないでください』
・『長年会社員として勤務し続けている』
・『○○という会社に勤務をすることになった』
・『以前に勤務していたことがある』

「勤務」の類語

「働く」「務める」「労働」が類語です。

「働く」には、体や頭を使って仕事をするという意味があります。

「務める」は、金銭を得るために組織の一員となって仕事をすることです。

「労働」は、金銭を得るために頭や体を使って仕事をすることです。

「勤務」の対義語

対義語に近い意味の言葉は「無職」です。

「就労」の意味

「就労」とは、仕事に就くこと、仕事にとりかかること、仕事をしていることです。

仕事には、生活をするための金銭を得るために働くという意味があるので、金銭を得るための仕事ならアルバイトでも正規社員でも、仕事に就くことは「就労」といえます。

仕事にとりかかることとは、仕事をはじめる時間が9時と決まっているなら、その時間から仕事をはじめることです。

「就労」の使い方

仕事に就くことを指して使用をします。

これまで専業主婦(主夫)をしていた人が、パートにでることになりました。

面接を通ることができ、仕事に就くことができました。

このことは「就労」といえます。

学生が就活をして、採用されることになりました。

これも「就労」です。

「就労」を使った例文

・『市が就労を支援する』
・『海外で就労することを目指す』
・『生活費を稼ぐために就労する』
・『退職後も就労をしたいと考える人が少なくない』

「就労」の類語

「就職」「就任」「就役」「就業」が類語です。

「就職」とは、職業に就くことです。

「就任」には、任務や職務に就くことという意味があります。

「就役」は、役務に就くことです。

「就業」は、職業に就くこと、仕事にとりかかることです。

「就労」の対義語

「退職」が対義語です。

勤めていた仕事から退くという意味があります。

まとめ

どちらも仕事に関係する言葉です。

「勤務」は勤務先があって、そこに出かけて仕事をする意味で、「就労」は仕事に就く意味になります。

仕事にかかわる言葉でも意味は違う2つの言葉です。