商談の際「リベート」の割合や「アローワンス」の規模について尋ねられた経験がある方は少なくないでしょう。
この記事では、「リベート」と「アローワンス」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リベート」とは?
商談において決定される事項の1つであり、商品の販売競争が激化している時に内々の条件として設定される事も多いのが「リベート」です。
契約を履行するために仕入・購入側に売上・販売側が取引金額に応じて金額を一定歩合で渡す行為や金額を指します。
「アローワンス」とは?
製造者側が販売側の小売店に販売促進のための費用として計上するのが「アローワンス」です。
聞きなれない言葉に思われるかもしれませんが「販売奨励金」や「協賛金」として古くから使われている言葉です。
「リベート」と「アローワンス」の違い
「リベート」は基本的に仕入れ額に応じて発生、都度金額が計上されます。
しかし「アローワンス」ははじめから販売側が原資として設定。
使い方は販売・小売店側に一存されます。
「リベート」の特徴
・『「リベート」の長所』
基本的に仕入れ額にリベート率をかけたもので金額が決まるために大量仕入れのできる体力のある企業には美味しい仕組みと言っていいでしょう。
流通経路において支配権を確立したい時など販売側にもメリットが生じます。
・『「リベート」の短所』
時代劇でいう悪代官と越後屋の金銭授受。
「リベート」にその現代版のイメージを持つ方も多い事でしょう。
実際にアメリカでは独占禁止法に抵触。
市場が閉鎖的になったり、健全な販売競争を阻害する等の問題点が挙げられます。
比較的ネガティブな印象は拭えません。
「アローワンス」の特徴
・『「アローワンス」の長所』
商品を購入、販売する側にとってのメリットは使用条件が多彩である事でしょう。
単なる商品の価格の値引きに留まらず、販売促進を目的に多々使えます。
売り場のスパンやエンドで独自の展開をしたり、ポイント還元の原資など様々です。
製造・卸側にとっても販売の意図・マーケティング戦略を明確にできるなどのメリットがあります。
・『「アローワンス」の短所』
当然ながら「アローワンス」は流通コストに大きな影響をもたらします。
また流通経路において特定の企業による既得権化や特定の企業からの商品導入偏重化が起こり、売り場の商品の多様性が失われる可能性も否定できません。
まとめ
「リベート」はあくまでも仕入金額にリベート率をかけた金額で計算されたものに対して「アローワンス」は製造者や卸が販売・小売店舗のサポートとして計上した予算と言っていいでしょう。
いわゆる「協賛金」が言葉のニュアンスとしてしっくりくるはずです。
「リベート」は「キックバック」等の他に「賄賂」として認知される事も多いため言葉としてネガティブな印象を持つ方も多いと思われます。