「解任」と「解職」の違いとは?分かりやすく解釈

「解任」と「解職」の違いとは?ビジネス・就職・転職

「解任」「解職」はどのような違いで使い分けられているのでしょうか今回は、「解任」「解職」の違いを解説します。

「解任」とは?

「解任」とは、「会社の業務執行に関わる取締役の任を解くこと」を意味する言葉です。


「解任」の使い方

会社運営の意思決定に関わる人物を「取締役」といいます。

取締役は会社法により設置が義務付けられていますが任に着くには株主総会で議決され選任される必要があります。

選任された取締役の任期は2年で同じ総会での同意が得られないと取締役の人数を解かれる不安定な立場です。

取締役の任を解かれ取締役ではなくなることを指す言葉が「解任」です。

「解任」された人物は取締役ではなくなるので会社を運営の意思決定に直接的に関わることはできません。


「解職」とは?

「解職」とは、「代表取締役を現在の代表権のある立場から退かせ代表権のない取締役にすること」を意味する言葉です。

「解職」の使い方

会社組織の中でトップに立つ人物は取締役の中から選ばれます。

会社のトップに経つ運営の最高責任者である人物を「代表取締役」といいます。

文字通り取締役の中から選ばれた人物が代表としてトップの地位に着きますが、代表取締役の職を解かれ普通の取締役に戻ることを指す言葉が「解職」です。

代表取締役ではなくなりましたが取締役には引き続き残っているので会社の意思決定に取締役として携わることになります。

「解任」と「解職」の違い

「解任」は取締役の任を解くのに対し、「解職」の違いは代表取締役の任を解くという違いがあります。

「解任」は取締役の地位を失い経営に関われなくなりますが、「解職」は代表取締役ではなくなりますが取締役の立場は引き続き認められるので一取締役として経営に関与します。

「解任」の例文

・『取締役を解任される』
・『解任されてしまったので今後は経営に関与できない』

「解職」の例文

・『代表取締役を解職される』
・『現社長の解職が決まるとすぐに後継者争いが始まった』

まとめ

「解任」「解職」は法律によりはっきりと区別されています。

それぞれの言葉が何を意味しているのか、正確に覚えて使いましょう。