この記事では、「業種」と「職種」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「業種」と「職種」の違い
まず、はじめに「業種」と「職種」を分類の大きさで比較した場合、「業種」の方が大きな分類となります。
「業種」は、個人経営などを含む会社の事業内容の種類となり、会社が行うビジネスの種類となります。
一方、「職種」は、働く人個人の仕事内容の種類、会社の中で働く人個人が行う仕事の種類を指します。
このようなことから、事業の分類を示す「業種」と働く人個人の分類を示す「職種」といった違いがあります。
以上を元に、より詳しく「業種」と「職種」について説明していきます。
「業種」と「職種」の使い方の違い
事業の種類を示す「業種」と仕事の種類を示す「職種」。
そのため、使い方にも違いがあります。
例えば、求人サイトなどを利用し仕事探しを行う場合、「業種別」、「職種別」といった形で求人探しを行うこととなります。
その際、「業種別」では、建設業、製造業、情報通信業、金融業、保険業といった「業種別」で仕事探しを行うこととなります。
一方、「職種別」の場合は、営業職、企画職、事務職、販売・サービス職、技術職といった「職種別」で仕事探しを行うこととなります。
このように特に求人探しにおいて、「業種」と「職種」の使い方の違いをよく理解しておく必要があります。
「業種」と「職種」の英語表記の違い
「業種」の英語表記は、a type of industry、a category of business [trade]です。
「業種別に区分する」は、classify by industry.
「営業種目」は、items of businessとなります。
「職種」の英語表記は、the sort [type] of occupation 《one is engaged in》、an occupational categoryです。
「職種別に」は、《arrange》 by [according to] (the) occupation. となります。
「業種」の意味
「業種」は事業の種類で、会社の事業内容の種類を意味します。
この中には、大きな企業だけではなく、中小企業や個人経営、フリーランスなども含まれます。
大きな企業の場合、いくつもの業種に関係していることも多く、その点には注意が必要です。
また、「業種」においては、総務省の「日本標準産業分類」において、明確に分類されています。
その数は19種類(「分類不能の産業」を含めると20業種)となり、そして、これらの業種をさらに細かく分類しています。
例えば、飲食店の場合、「食堂、レストラン」「専門料理店」「そば・うどん店」「すし店」「酒場、ビヤホール」「バー、キャバレー、ナイトクラブ」「喫茶店」「その他飲食店」に細分化されています。
「業種」の使い方
農業や林業、漁業をはじめ、建設業や製造業、運輸業、卸売業、宿泊業などといった形で分類されたものをまとめて「業種」と言います。
使い方としては、「異業種」や「業種の分類表」、「業種区分」などとなります。
「業種」を使った例文
・『30歳を過ぎての異業種への転職は、思っていたよりも困難でした。』
・『私が今働く業種を聞かれたら、建設業ということになります。』
・『せっかく、経済学部を卒業したので、できれば、業種は金融業を選びたいと思う。』
・『今までのスキルを活かし転職するためには、同じ業種のほうが安心です。』
「業種」の類語
「業種」の類語には、仕事の種類のことを意味する、職種、業務のカテゴリー、職業のカテゴリーがあります。
「業種」の対義語
「業種」の対義語はありません。
「職種」の意味
「職種」は、企業の中で、働く人個人が行う職業、職務の種類となります。
その会社がどんな仕事を行っているのではなく、その会社で働く人個人がどのような仕事を請負っているのか。
それを指す言葉が「職種」となります。
「職種」の種類としては、「営業職」、「専門職」、「技術職」、「事務・アシスタント職」、「販売・サービス職」、「医療系専門職」などがあります。
「職種」の使い方
営業職や専門職などを指す「職種」。
「職種」の使い方としては、「職種一覧」や「人気の職種」などとなります。
「職種」を使った例文
・『私は人と接することが好きなので、職種は、販売・サービス職を希望している。』
・『就職活動において職種選びは、重要なポイントだと私は考える。』
・『転職する際、職種は今までのスキルがある営業職に絞って行いたいと思う。』
・『一般的に転職において、職種を先に決めたほうが業種の選択肢が広がると言われている。』
「職種」の類語
「職種」の類語は、仕事の種類のことを示す、業種、業務のカテゴリー、職業のカテゴリーとなります。
「職種」の対義語
「職種」の対義語は、ありません。
まとめ
「業種」と「職種」の違いは、就職する際、転職する際にとても大切なポイントとなります。
そのため、これらの違いを十分に把握したうえで、就職活動や転職活動に活かすようにしてください。