既に、若い世代には1993年に起こった「平成の米騒動」と呼ばれる事件を知っている人も少なくなっています。
この時、天候不順が原因で米の生産量が極端に少なかったことによって、米が日本から姿を消しました。
その時に代替として食べられたのが「タイ米」でした。
この記事では、「日本米」と「タイ米」の違いを分かりやすく説明していきます。
「日本米」とは?
「日本米」とは、イネの品種群としては「ジャポニカ米」と呼ばれているもので、日本で生産されている米のほとんどがこの「ジャポニカ米」ですが、世界全体で見れば20%に過ぎません。
日本で生産されている品種は「コシヒカリ」、「ササニシキ」、「ひとめぼれ」など多種にわたり、それぞれに特徴があります。
見た目は楕円形の丸みを帯びた形をしています。
「タイ米」とは?
「タイ米」とは、タイを中心に生産されている米のことで、イネの品種群としては「インディカ米」に属します。
形は「ジャポニカ米」に比べて長細く、平らです。
一般的には水分が少ないために、パサパサした食感が特徴で、そのためにカレーや炒め物にはよく合うと言われています。
「日本米」と「タイ米」の違い
「日本米」と「タイ米」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、単に米が生産された国がどこであるかという名称ではなく、前述のように「ジャポニカ米」と「インディカ米」という違う品種の米のことを指します。
しかし、その両方とも同じ「アジアイネ」であり、種子のみで増える「アフリカイネ」に比べれば近種と言えます。
まとめ
ここまで説明してきたように、実は「日本米」と「タイ米」は比較するべきものではなく、そもそも違う食べものであり、したがって違う食べ方をするべきものです。
ある程度の年齢以上の方々にとって、前述の「平成の米騒動」の時の思い出が鮮明に残っているために、「タイ米」がネガティブな印象を持たれているのは残念なことです。