「動機」と「きっかけ」はどちらも物事の発端や始まりを表す時に用いられる言葉ですが、それぞれ具体的に何を指しているのでしょうか。
今回は、「動機」と「きっかけ」の違いを解説します。
「動機」とは?
「動機」とは、「行動を起こすに至った心理的要因」を意味する言葉です。
「動機」の使い方
人が何かの行動を起こす際には必ず何らかの心理的要因が関わってきます。
お金が欲しい、目立ちたいといった単純な欲求に基づくものから人間関係や社会的背景など複雑に入り組んだものまで様々な心理が人に対して行動を起こすよう促します。
そのような人に対して行動を促すような心理的要因を指す言葉が「動機」です。
行動につながる原因の中でも心や精神に直接作用するものを指しますが、必ずしも合理性があるとは限りません。
他人聞いたら理解不能なことであっても本人の心を後押しし行動に至らせたのであれば「動機」に当たります。
「きっかけ」とは?
「きっかけ」とは、「物事を始める手がかり」を意味する言葉です。
「きっかけ」の使い方
物事を始めるに至った原因となる物事や出来事を指す言葉で、それがあったおかげで物事につながった手がかりや糸口になるものを表します。
直接的な関連性ではなくあくまでも現実として手がかりや糸口になったものを指す言葉なので、一見無関係であっても事実として入口に導いているのであれば「きっかけ」です。
「動機」と「きっかけ」の違い
「動機」始めるに至った心理的要因を指すのに対し、「きっかけ」は始めるに至った具体的な手がかりや糸口を表します。
心の働きとして物事に導いたものが「動機」、出来事や現象として始まりにつながったのが「きっかけ」という違いで区別されます。
「動機」の例文
・『面接で志望動機を訪ねる』
・『犯人の動機について調べる』
「きっかけ」の例文
・『はじまりはささいなきっかけだった』
・『何かきっかけがあればやってみようと思う』
まとめ
「動機」と「きっかけ」はどちらも物事の始まりに繋がる事柄を指しますが表しているものは異なります。
それぞれの言葉がどのようなものを指しているのかを正しく理解しましょう。