「保持」と「保全」の違いとは?分かりやすく解釈

「保持」と「保全」の違いとは?違い

「保持」「保全」はどちらも「保」の漢字が使われ意味を混同されることも多い言葉ですが、具体的にどのような違いで区別されるのでしょうか。

今回は、「保持」「保全」の違いを解説します。

「保持」とは?

「保持」とは、「持ち続けること」を意味する言葉です。


「保持」の使い方

「保持」「保」には「たもつ」という意味があります。

物事の状態を変えずにそのまま続けることを意味する言葉で、「保持」「持っている状態を変えずにそのまま続けること」を表す言葉です。

物理的に手で物を持っている状態をそのまま続ける様子のほか、権利や資格など付与された属性を変えることなくそのまま続けるさまに対しても用いられる表現です。


「保全」とは?

「保全」とは、「対象を保護して安全な状態を守ること」を意味する言葉です。

「保全」の使い方

そのままの状態で放置すれば危険が予想されるものに対して取られる行動で、対象を庇護下に置き対策を取ったり改善したりなど安全な状態を守るために活動することを表します。

「保持」と「保全」の違い

「保持」が現状をそのまま続けるのに対し、「保全」は安全のために色々と手を加えることを表します。

これからも今の状態を続けるのが「保持」、より良い状態を目指して現状を放置せずある程度の変化を認めながら安全を確保していくのが「保全」という違いで区別されます。

「保持」は持っている状態を続けるだけで特に目的などはありませんが、「保全」は保護して安全を守るという明確な目的が存在するという違いでも区別可能です。

「保持」の例文

・『合図が出るまで団旗を保持し続ける』
・『挑戦者を破ってタイトルを保持した』

「保全」の例文

・『環境保全のため立ち入りを禁止する』
・『街並みを保全するため景観条例を制定した』

まとめ

「保持」「保全」は似ているようで意味の全く異なる言葉です。

混同しないようにそれぞれの正しい意味を知っておきましょう。

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