「手軽」と「手頃」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「手軽」と「手頃」の違い生活・教育

この記事では、「手軽」「手頃」の違いを分かりやすく説明していきます。

「手軽」と「手頃」の違い

「手軽」「手頃」の違いについて紹介します。


「手軽」と「手頃」の使い方の違い

「手軽」は、「手間と時間がかからない様子」に使われます。

何か行動するのに、色々と準備したり、何段階にも別れた作業がなく、すぐにできることを言います。

「手頃」は、「丁度良くて便利に使えること」「値段が適切なこと」に使われます。

何かするにあたってそれが今の状況にピッタリ合っていて納得できたることを言います。


「手軽」と「手頃」の英語表記の違い

「手軽」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「easy」「簡単」「手軽」という意味です。

“I am looking for a easy recipes for today’s dinner.” (今日の夕飯に手軽なレシピを探しているところです) 2つ目は「light」で、「明るい」「軽い」「手軽」という意味です。

“Let’s take a light meal tonight.”
(今夜は手軽な食事にしよう)
「手頃」の英語表記は以下の通りです。

基本的に「何が手頃なのか」という内容を伴って使われます。

1つ目は「at reasonable price」で、「理由のつく価格」=「手頃な価格」という意味です。

“We can stay this hotel at reasonable price at the employee discount.”
(私たちはこのホテルに社員割引により手頃価格で宿泊できます)
2つ目は「convenient-sized」で、「便利な大きさの」=「手頃な大きさ」という意味です。

“She picked a convenient-sized stone and threw into the pond.”
(彼女は手頃な大きさの石を拾うと池に投げ入れた)

「手軽」の意味

「手軽」「てがる」と読みます。

意味は「手間や時間がかからず、簡単な様子」です。

何か行動する時に、色々と準備をしたり、いくつもの作業をせずに目的を達成できることを言います。

「手」「人が手を使ってする行為の総称」という意味、「軽」「重量や程度が少ない」という意味、「手軽」「手を使ってすることの程度が少ない」という意味になります。

昔はほとんどのことは手作業で行われていましたが、最近ではIT技術が進歩して、実際に手を使わずにパソコンやスマホ、機械などを使うことに対しても「手軽」と言います。

「手軽」の使い方

「手軽」は、「手間や時間がかからない様子」に使われます。

名詞・形容動詞として「手軽だ・である」と使われたり、「手軽に」と副詞として使われたり、「手軽さ」と名詞として使われたりします。

「手軽」はあくまで「程度が少ないこと」であり、実際に目に見える大きさや重さなのあるもの以外にも使われることが多くなります。

「手軽」を使った例文

・『唐揚げやカレーなどは、共働き主婦にとって手軽な料理とは言わない』
・『このスマホは高齢者でも手軽に扱えるのでありがたい』
・『スマホ1台あれば誰でも手軽に始められる副業があるらしい』
・『手軽に持ち運べるバーベキューセットが流行っている』
・『フライパン1個で手軽に出来る老舗レストランのレシピはこちら』

「手軽」の類語

「気楽(きらく)」
「心配や苦労がなくのんびりと過ごせること」「ものごとへのこだわりがなくのんきな様子」という意味です。

「彼は田舎で誰からも干渉されず気楽に暮らしている」などと使われます。

「手の届く(てのとどく)」
「手を伸ばせば取ったり拾ったりできる範囲内」から転じて「いつでも自分で対応できる範囲内」という意味です。

「ブランド品でもこの金額ならば手の届く範囲内だ」などと使われます。

「手軽」の対義語

「面倒(めんどう)」
「手間がかかったり解決するのが困難で、わずらわしいと思うこと」「世話すること」「世間的に見苦しいこと」「体調が良くないけれども病院へ行くのが面倒だ」などと使われます。

「手頃」の意味

「手頃」「てごろ」と読み、以下の2つの意味があります。

1つ目は「大きさや重さなどが、取り扱うのに丁度良く便利な様子」という意味で、実際に手で持って作業を行うものが自分にピッタリ合うことを言います。

2つ目は「能力や性質などが、自分の望む条件に適している様子」という意味で、自分にとって都合が良いことを言います。

上記に共通するのは「丁度良く適している」という点です。

「手」「手を使ってする行為」という意味の他に、接頭辞として形容詞・形容動詞に付き「意味を強める」という働きがあります。

「頃」は名詞に付いて「その点でちょうどよい」という意味ですので、「手頃」「全くもってその点でちょうど良い」という意味になります。

「手頃」の使い方

「手頃」「取扱いに便利な様子」「自分の望む条件にピッタリ合う様子」に使われます。

名詞・形容動詞として「手頃だ・である」と使ったり、「手頃な〇〇」と名詞を修飾するのに使ったり、「手頃に」と副詞として使ったり、「手頃さ」と名詞として使ったりします。

「手頃な価格」として使われることも多く、「値段が安い」という意味だと思われがちですが、本来は「ふさわしい」という意味が転じて「安い」という意味になっています。

「手頃」を使った例文

・『このバッグはノンブランドだが大きが手頃で使い易そうだ』
・『彼女は手頃な厚さの雑誌を置いて重し替わりした』
・『ブランド品が手頃な値段で手に入るショップがある』
・『新入社員にはこれ位の作業量が手頃だろう』
・『まずは手頃なアパートを見つけてから就職活動をしたい』

「手頃」の類語

「程々(ほどほど)」
「数量や技量などが、度が過ぎずにちょうどよい加減である様子」という意味です。

「お酒も程々にしないと身体に毒だよ」などと使われます。

「妥当(だとう)」
「実情によくあてはまっていること」という意味です。

「自分の能力を考えるとこれ位の給料で妥当だと思う」などと使われます。

「手頃」の対義語

「高嶺の花(たかねのはな)」
「高い峰に咲く花は遠くから眺めるばかりで手にすることができない」から転じて、「手が出ないほど高価な品や、憧れて見つめるばかりで近づきがたい人のたとえ」という意味です。

「彼女は僕にとって高嶺の花だが諦められない」などと使われます。

まとめ

今回は「手軽」「手頃」について紹介しました。

「手軽」「手間と時間がかからない様子」「手頃」「丁度良くて便利に使えること」「値段が適切なこと」と覚えておきましょう。