この記事では、「荻」と「萩」の違いについて紹介します。
荻とは?
荻は「おぎ」と読みます。
イネ科のススキ属に属する植物で、見た目はススキによく似ています。
茎が太くて、成長すると2m以上にもなります。
9月から10月頃になると、白いフサフサとした穂をつけます。
荻は昔、かやぶき屋根の材料として使われることもありました。
荻は湿地帯を好み、地下茎でつながっているので広い地域に群生します。
ススキは湿地帯にも生えますが、乾燥しているところを好みます。
萩とは?
萩とは秋の七草の1つで、マメ科のハギ属に属する植物です。
7月から10月頃までの時期に花を咲かせます。
秋の七草は観賞用なので、春の七草のようにお粥に入れて食べるわけではありません。
日本では中秋の名月の時に月見を行う風習がありますが、その際に萩やススキを月見団子と共にお供えします。
萩は昔から日本の野山に自生する植物でした。
ススキも同様で、非常に身近な植物だったといえます。
また、萩を詠んだ歌も多数残されており、万葉集にも何度も登場します。
それから現在の宮城県にあった宮城野という原野は、古くから萩の名所として知られていました。
宮城野は歌枕として歌に詠まれています。
仙台銘菓の「萩の月」は、「萩が咲き乱れる宮城野の空に浮かぶ満月」が由来となっています。
荻と萩の違い
荻と萩は漢字が似ていますが、全く違う植物です。
荻はイネ科の植物で「おぎ」と読みます。
それに対して「萩」はマメ科の植物で、「はぎ」と読みます。
荻は白い穂が特徴的な植物で、萩は赤紫色や白色の小さな花が可愛らしい植物です。
「荻」という漢字にはけものへんが使われており、「萩」という漢字にはのぎへんが使われています。
まとめ
荻は白い穂が特徴的な植物で、イネ科に属しています。
萩は赤紫色や白色の可愛らしい花が魅力の植物で、マメ科に属しています。
漢字が似ているだけで、全く違う植物になります。