同じような使われ方をされることもある「伏せる」と「隠す」ですが、2語はどのような関係にあるのでしょうか?
この記事では、「伏せる」と「隠す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「伏せる」とは?
「伏せる」には以下の意味が含まれます。
・「下に向ける、腹ばいになる、俯かせる」
・「横にする、寝かせる、倒す」
・「上面や表面を下に向ける」
・「潜ませる、隠す」
・「知れ渡らないようにする」
「隠す」とは?
「隠す」とは、「人の目に触れないようにする」や「人に知られないようにする」、「秘密にする」などの意味を持つ言葉です。
「伏せる」と「隠す」の違い
「伏せる」は何かを物理的に下へ向けることや横にするという意味のほか、そこから転じて、何かを潜ませたり、知れ渡らないようにするという意味を含む言葉です。
対して、「隠す」は主に人の目に触れないようにすることや知られないようにすることを指す言葉です。
したがって、「伏せる」が持つ複数の意味の中に「隠す」と同じような意味が包括されていると言えます。
「伏せる」の例文
・『彼は音楽を聞きながら、机に顔を伏せていた』
・『テストの問題用紙が伏せられた状態で、生徒に配られた』
・『草陰を覗くと、ウサギが身を伏せていた』
・『匿名希望だったため、名前は伏せられた』
「隠す」の例文
・『子供の頃はよく親に隠れてゲームをしていたものだ』
・『その企業は社内で起こった不祥事を隠そうとしていた』
・『あの映画は主人公たちが隠された秘密を追うというストーリーらしい』
・『忍者は身を隠すための色んな技を持っている』
まとめ
「伏せる」は「下に向ける」や「横にする」、「潜ませる」や「知れ渡らないようにする」などの意味を指し、「隠す」は「人の目に触れないようにすること」や「秘密にする」などの意味を指す言葉です。
「伏せる」が持つ意味の中に「隠す」と同じような意味も含まれているということでした。