「コークス」と「石炭」の違いとは?分かりやすく解釈

「コークス」と「石炭」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「コークス」「石炭」の違いを分かりやすく説明していきます。

「コークス」とは?

「コークス」とは地中から採掘できる「石炭」を加工した燃料です。

原料となる「石炭」を蒸し焼きにすることで不純物を取り除き、炭素だけを取り出したものが「コークス」になります。

燃料となる炭素部分だけを取り出したものなので発熱量が高く、蒸気機関車が現役の頃はその燃料として用いられていた他、超高温が必要な鉄鋼業では現代でも欠かせない燃料です。


「石炭」とは?

「石炭」とは数千年や数億年単位で昔の植物が堆積によって地中に埋もれ岩石状の物体になったものです。

地中に埋まった植物が微生物によって腐敗することなく残り、堆積した土の重さによる圧力や地中から発せられる熱を非常に長い期間受け続けると「石炭」へと変質します。

燃料として高い発熱量はありますが燃焼時の二酸化炭素や有害物質の排出量も多いため、環境への意識が高まった現代では使用が好ましくないと認識されていますが工業的には未だに高い需要がある化石燃料です。


「コークス」と「石炭」の違い

「コークス」「石炭」の違いを、分かりやすく解説します。

岩石状の化石燃料から不純物を取り除きより発熱量を高めた燃料が「コークス」で、太古の植物が大地の圧力や熱で岩石状に変質したものが「石炭」です。

「石炭」は地中から採掘されますが「コークス」「石炭」を蒸し焼きにすることで作られるものであり、「コークス」そのものが地中から採掘されることはありません。

また「コークス」は不純物を取り除いた時に無数の小さな穴が空くので、「石炭」より光沢が少ないという外見的特徴もあります。

まとめ

「コークス」は化石燃料である「石炭」から不純物を取り除き燃料として高質にした燃料です。

しかし「石炭」は使えても「コークス」だと火力が高すぎてその熱に耐えられず使用できない物も多いので、「コークス」「石炭」の上位互換というわけではありません。