政治家の集まりを指す言葉として「会派」と「派閥」があります。
どちらも政治関連のニュースでよく聞く言葉ですが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「会派」と「派閥」の違いを解説します。
「会派」とは?
「会派」とは、「議員内で活動を共にする政治家によって結成される集団」です。
「会派」の使い方
日本の国会では政治家同士が共通する政策や思想の下に集団を形成して活動することが法律で認められています。
二人以上の議員によって形成される法律によって認められた議院内の活動集団を「会派」といいます。
会派は議員であれば誰でも自由に結成可能で異なる政党に所属する議員同士でも問題ありません。
委員の選出や質疑時間の割り当ては会派の所属人数に応じて行われます。
「派閥」とは?
「派閥」とは、「組織の中で形成される利益や共通点によって結びついた集団」です。
「派閥」の使い方
同じ目的や価値観を持つ者同士の集まりを意味する言葉で、利益の達成や仲間の優遇などを目的としています。
政治の世界では「政党内で作られる勢力集団」を意味します。
法律による裏付けはなく具体的な基準や規定もありません。
公式でも「派閥」という表現は使われておらず、賛同者を集める目的で結成された勉強会などの団体を「派閥」と呼んでいます。
「会派」と「派閥」の違い
「会派」と「派閥」の違いは「法律の裏付け」です。
「会派」が法律で認められる集団なのに対し「派閥」は私的に結成された任意団体です。
「会派」は政党を越えて結成されますが「派閥」は政党内で作られます。
「会派」の例文
・『議員を集めて会派を作る』
・『小さな会派なので質問時間が少ない』
「派閥」の例文
・『派閥の代表に選ばれる』
・『派閥の会合に参加する』
まとめ
「会派」と「派閥」は全くの別物です。
どちらも政治の世界で使われる言葉ですが指しているものは異なります。
混同しないようそれぞれの正しい意味を覚えておきましょう。