「実況」と「解説」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「実況」と「解説」の違い生活・教育

この記事では、「実況」「解説」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「実況」と「解説」の違い

「実況」とは、現実の状態のことです。

「解説」とは、ある物事の意味や内容などをわかりやすく、口で伝えたり、文字で書いたりして示すことです。

「実況」というと、プロ野球やサッカーなどで試合中に説明をしているもののことを思い浮かべることでしょう。

試合中に説明をしているものは、「実況中継」「実況放送」といいます。

ラジオやテレビなどで、その場で実際の状況を説明することをいいます。

「実況中継」「解説」が似たような意味に感じるかもしれませんが、「実況」「解説」はまったく意味が違います。

「実況」とは、空想ではなく今目の前に本当のこととして存在している状態のことです。

ありのままの現実といった意味になります。

「解説」とは、物事の意味や内容などをわかりやすく示すことです。

数学や英語などの問題集は、解答とともに「解説」が掲載されていることがあります。

なぜそのような解答になるのか示しているものです。

現実の状態という意味ではありません。


「実況」と「解説」の使い方の違い

実際の事柄のありのままの姿のことを指して、「実況」を使用をします。

ありのままの姿なので、自分の解釈は含めません。

物事の意味などをわかりやすく示すことについて、「解説」を使用します。

「解説」には、ありのままの姿という意味はありません。

英語の問題集の解答にある解説は、ありのままを示しているのではなく、問題の解答についてわかりやすく示しているものです。

そのため、現実の姿、ありのままのことを指して「解説」を使用するのではありません。


「実況」と「解説」の英語表記の違い

「実況」は英語で“real state”と表現をします。

「解説」は英語で“explanation”“commentary”と表現をします。

「実況」の意味

「実況」とは、今目の前にあるありのままの姿、実際の状況のことです。

「実」という漢字には、ありのまま、ほんとうという意味があり、「況」という漢字には、ありさま、ようすという意味があります。

漢字の意味からも、「実況」の意味がわかります。

スポーツでは、「実況中継」「実況放送」というものが行われることがあります。

これは、今目の前で行われているスポーツについて、テレビやラジオで放送することです。

テレビは音声だけでなく映像でも実際の状況を知ることができますが、ラジオは映像で伝えることができず、音声のみで伝えることになります。

音声からは、今どのような状況になっているのか知ることができます。

たとえば野球の試合の場合だと、今誰がバッターボックスに立っているのか、一塁に誰がいるのかなどや、ピッチャーが球を投げた瞬間、バッターがバットを振った瞬間などが伝わってきます。

ありのままの姿を伝えており、解釈は含まれていません。

動画サイトには、ゲームの「実況」をしている動画が投稿されています。

これは、ゲームをプレイしながら、今どのような状態になっているのか説明をしているものです。

晴れだったダンジョンが雨になれば、雨が降ってきたなど伝えています。

ありのままを伝えているといえるでしょう。

現実の偽りのない姿が「実況」です。

「実況」の使い方

実際の状況の意味で使用をします。

空想やうそについては使用しません。

現実のものとしてあるもの、そのままの姿のことが「実況」です。

「実況」を使った例文

・『動画でゲームの実況を見る』
・『ある人の野球の実況が面白い』
・『実況見分をする』
・『現地から実況中継をします』
・『人気の実況アナウンサー』

「実況」の類語

「ありのまま」が類語です。

実際にあるとおりという意味があります。

「実況」の対義語

「うそ」が対義語です。

事実でないことという意味があります。

「解説」の意味

「解説」とは、物事の内容や意味などを口で言ったり、書いたりして、わかりやすく伝えることです。

英語、数学、国語などの問題集の解答には、「解説」がつけられていることがあります。

これは、なぜそのような解答になるのか、どのようにするとこのような解答を得られるのかなどを、わかりやすく示したものです。

スポーツの試合で「解説」がされることがあります。

これは、ボールを蹴った、ホームランを打ったなど、ありのままを伝えているものではなく、「解説」をしている人の解釈が含まれています。

選手のコンディションはどうだ、ここでこうした方がもっとよくなったのではないかなどが、語られることもあります。

テレビで見ている人、ラジオで聞いている人は、「解説」を聞くことで、内容がわかりやすくなることでしょう。

映画でも「解説」がされることがあります。

登場人物の関係はどうなのか、登場人物の心情はどのなのかなどを、「解説」する人が示します。

これも、わかりやすく伝えていることといえます。

今主人公が告白したなど、ありのままの状況を伝えているものではありません。

「解説」の使い方

物事の内容や意味などを、わかりやすく示すことです。

自分の立場を明らかにしたり、解釈を含めたりすることがあります。

「解説」はありのままを伝えることではなく、わかりやすく伝えることです。

わかりやすければ、解釈などを含めても問題なく、わかりやすく口で言ったり、書いたりして示すことについて「解説」という言葉を使用します。

「解説」を使った例文

・『解説を読んでも意味がわかった』
・『○○氏が解説をします』
・『○○氏の解説はわかりやすいと好評だ』
・『丁寧に解説をするので初めての人でもわかります』
・『親切な解説書だ』

「解説」の類語

「説明」が類語です。

ある物事の意味や内容などを伝えることです。

中立的な立場で示し、主観を挟むことは少ないです。

「解説」の対義語

対義語はありません。

まとめ

スポーツの試合などで「実況」「解説」という言葉が使用され、同じことを意味しているように感じますが、それぞれの言葉が持っている意味は異なります。

似たような場面で使われても、意味が違う言葉です。