この記事では、「開催」と「開会」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「開催」と「開会」の違い
「開催」は、集会や催し物を開いて行うことです。
「開会」は、集会や会議などを始めることです。
2つの言葉には、開いて行うこと、始めることという違いがあります。
「開会」は単に開くこと、始めることです。
それに対し「開催」は、開いたり始めたりするだけでなく、行うことという意味も含まれています。
卒業式などで「開会の言葉」が、会の最初に言われますが、これから会を始めますよという、単に始めるという意味です。
始めるには、行っていない状態から行う状態になるという意味があり、行っているという意味ではありません。
「開催」と「開会」の使い方の違い
集会や会議などを始めることに「開会」を使用します。
「開会」という言葉には「会」という漢字が使われているように、集会、会議など「会」とつくものが始められることをいいます。
「開催」は「開会」とは違って、始めることだけでなく、開いてから行うという意味も含まれて、始めるだけでなく、開いて行うことに使用します。
また、「会」とつくものだけでなく、美術展など「会」と名前につかない催し物にも使用されています。
「開催」と「開会」の英語表記の違い
「開催」は英語で“hold”や“open”と表現をします。
「開会」は英語で“open”と表現をします。
“opening of a meeting”や“opening of a session”と表現することもできます。
「開催」の意味
「開催」とは、集会や催し物を開いて行うことです。
美術展が開かれることになりました。
美術展を開いたなら、人を呼んで絵画などを見てもらうことでしょう。
つまり、美術展を行っていることになります。
開いたのに人を入れたり、イベントをしたりしなければ、行っているとはいえません。
「行う」には、やる、実施するという意味があります。
単に開く、始めるというだけでなく、行うという意味も含まれている言葉です。
「集会」は共通の目的を持つ人たちが集まることで、「催し物」は人を集めて行う会・演芸・展示などのことです。
つまり、「開催」をすると多くの人が関わることになります。
「開催」の使い方
会や催し物を開いて行うことに使用をします。
単に始めることではなく、行うこともいいます。
10月1日から10月30日まで美術展を開催します、といった場合、10月1日に美術展が開かれて、それから10月30日まで行っているという意味になります。
「催」という漢字には、会合や行事などを行うという意味があるので、会合にも行事にも使用できる言葉です。
「開催」を使った例文
・『ゴルフのツアートーナメントが開催されます』
・『イベントの開催を心待ちにしています』
・『楽しみだったイベントの開催が中止になってしまった』
・『今後の開催予定は、はっきりしていません』
・『開催をいつにするか関係者と相談をする』
「開催」の類語
「挙行」が類語です。
儀式や行事などを行うことで、公に行われるものを指しています。
「開催」の対義語
開くの対義語が閉まるなので、「閉催」が対義語になりそうですが、このような言葉はありません。
対義語は「閉会」になります。
集会や会議が終わるという意味です。
「開会」の意味
「開会」とは、集会や会議を始めることです。
「会」という漢字には、あつまりという意味があります。
集会も会議も人が集まるものです。
集会には、多くの人が共通の目的を持って同じ場所に集まること、またその集まりの意味があります。
会議には、かかわりのある人たちが集まって、相談をして物事を決めること、またその集まりの意味があります。
「開会」の使い方
集会や会議など、「会」とつく集まりを始めることに使用をします。
「会」とつかないものには使用しないことが一般的です。
始めるという意味で使っており、行っているという意味ではありません。
「開会式」は、「開会」にあたって行われる儀式のことで、この場合は卒業式やオリンピックなど、「会」とつかないものにも使用されます。
「開会」を使った例文
・『いつ開会するのだろうとずっと待っていた』
・『委員会の開会が宣言された』
・『代表者のあいさつで開会した』
・『開会の日はとても暑かった』
・『開会の日が決定された』
「開会」の類語
「開始」が類語です。
始めることという意味があります。
「開始」の類語が「開幕」なので、「開幕」も「開会」の類語といえるでしょう。
時期がきてある物事が始まるという意味があります。
「開会」の対義語
「閉会」が対義語です。
集会や会議が終わることです。
まとめ
どちらの言葉にも「開」という漢字が使われていますが、意味は少し違います。
似ているような場面で使われていますが、意味が違うので使われ方も違います。