「石炭」と「木炭」はどちらもエネルギー源として使われるものですが具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「石炭」と「木炭」の違いを解説します。
「石炭」とは?
「石炭」とは、「地中から掘り出される化石燃料の一種」です。
「石炭」の使い方
地中にはかつて生存していた植物や動物の死骸が長い年月と圧力や高温などの外的要因によって変質し可燃性物質になったものが埋まっています。
そのような埋蔵されている生物由来物質のうち可燃性で固体のものが「石炭」です。
「石炭」はエネルギー源となる埋蔵資源として幅広く活用されています。
燃焼させてタービンを回し発電に用いたり蒸気機関の動力源として使われたりなど、人類の発展に大きく貢献したエネルギー資源です。
現在でも世界中の火力発電施設で使用されています。
「木炭」とは?
「木炭」とは、「木材を無酸素状態で燃焼させて作られる燃料」です。
「木炭」の使い方
木材は火をつければ燃やせますが薪としてそのまま燃やすと大量の煙が出たり温度が上がらなかったりなど使い勝手がいまいちです。
そのような不便を解消するため酸素を遮断した状態で木材を燃焼させ燃焼効率が高まるよう加工されたものが「木炭」です。
木材が炭化した「木炭」は非常に固く燃やしても煙が出ません。
薪よりも高温になり遠赤外線による加熱効果が発生することから調理用の燃料としても広く使用されています。
「石炭」と「木炭」の違い
「石炭」が地中から掘り出される埋蔵資源であるのに対し、「木炭」は人間の手によって生産される加工物です。
どちらも燃焼による熱エネルギーを利用しますが「石炭」は工場や大型設備などの燃料として使用されることが多く、「木炭」はご自宅や飲食店などで使用されることが多いという違いもあります。
「石炭」の例文
・『石炭を採掘する』
・『蒸気機関車は石炭を燃やして動く』
「木炭」の例文
・『火鉢を使うには木炭が必要だ』
・『木炭を使って焼き鳥を焼く』
まとめ
同じ「炭」という字が使われていても「石炭」と「木炭」は全くの別物です。
生産方法も使用される場面も異なるのでそれぞれの特徴と違いを理解しておきましょう。