この記事では、「修繕工事」と「改修工事」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「修繕工事」と「改修工事」の違い
「修繕工事」とは、修繕のための工事のことです。
「修繕」には、傷んだり壊れたりしたところを直すという意味があり、「工事」には、土木や建築などの作業という意味があります。
つまり「修繕工事」とは、傷んだり壊れたりしたところを直すための、土木や建築などの実際の作業という意味になります。
「改修工事」とは、改修のための工事のことです。
「改修」には、道路や建物などにもともとあった悪い部分を直すことという意味があります。
つまり「改修工事」とは、道路や建物などにもともとあった悪い部分を直すための、土木や建築などの実際の作業という意味になります。
傷んだり壊れたりしている部分は、悪いところということができるので、「修繕工事」と「改修工事」は同じことを意味していそうですが、意味は同じではありません。
「修繕工事」の場合は、もともとは正常な状態だったものが、傷んだり壊れたりしてしまい、その状態を元の正常な状態に戻すという意味があります。
「改修工事」の場合は、もともと悪い部分を持っていて、その状態を改めて正常な状態にする、現在の目的にあった状態にするという意味があります。
「修繕工事」と「改修工事」の使い方の違い
「修繕工事」は、もともとは正常だったものが、傷ついたり壊れてしまったりして悪くなり、それを直して元の正常な状態にすることに使用します。
「改修工事」は、もともと悪い部分があり、その部分を直して正常な状態にしたり、今の目的にあった状態にすることに使用します。
「修繕工事」と「改修工事」の英語表記の違い
「修繕工事」は英語で“repair work”と表現をします。
「改修工事」も英語で“repair work”と表現をします。
「修繕工事」の意味
「修繕工事」とは、修繕をするための工事のことです。
「修繕」には、壊れていたり傷ついたりしているところを直すという意味があります。
「工事」は実際の作業のことです。
つまり「修繕工事」は、壊れたり傷ついたりしているところを直すための実際の作業のことを意味します。
「壊れる」とは、力が加えられるなどしてもとの形が崩れるなど、変わってしまうことをいいます。
壊れる前の状態は正常だと考えられます。
「修繕工事」は、もともと壊れていたり傷ついていたりしていたものではなく、何らかの理由で元の正常な状態ではない悪い状態になってしまったものを直すための工事ということができます。
「修繕工事」の使い方
もともとは正常だったけれど、悪い状態になってしまったものを直すための工事を指して使用します。
もともと悪い部分を持っていたことではなく、何らかの理由で悪くなってしまったものを直すことです。
「修繕工事」を使った例文
・『大規模な修繕工事を予定している』
・『博物館の修繕工事が完了した』
・『老朽化のため修繕工事が必要だ』
・『修繕工事中は利用者にご迷惑をおかけします』
「修繕工事」の類語
「修繕」の類語は「改修」「修復」「修理」「直す」「繕う」です。
その中で工事という言葉をつけて使われるのは、「改修」と「修復」で、「改修工事」「修復工事」といいます。
これらが類語です。
「修復」とは、建物などの傷んだ部分を直して元の状態にするという意味があり、そのための工事が「修復工事」です。
「修繕工事」の対義語
対義語はありません。
「改修工事」の意味
「改修工事」とは、改修のための工事のことです。
「改修」には、もともとあった悪い分を直して、正常な状態にしたり、今の目的にあった状態にしたりするという意味があります。
そのための実際の作業が「改修工事」です。
たとえば、護岸の勾配がゆるい場所があり、その場所では洪水の危険があったとします。
洪水の危険がある状態は、悪い状態といえるでしょう。
この状態から勾配をきつくするなど何らかの作業をし、洪水の危険がない状態にすることは、悪い状態から目的にあった状態にするといえます。
このような工事を「改修工事」といいます。
「改修工事」の使い方
悪い部分を直すことに使用します。
何らかの理由で傷ついたり、壊れたりして悪くなったものではなく、もともと持っていた悪い部分を直すことです。
「改修工事」を使った例文
・『改修工事のため休館します』
・『3年間かかった改修工事が終了した』
・『改修工事後のリニューアルオープンを楽しみにしている』
・『改修工事のため、施設を利用できなかった』
「改修工事」の類語
「修繕工事」「修復工事」が類語です。
「改修工事」の対義語
対義語はありません。
まとめ
直すという意味を持つ2つの言葉ですが、「修繕工事」は悪くなってしまった部分を直す工事、「改修工事」はもともと悪かった部分を直す工事のことで、意味が違います。