この記事では、「所掌」と「所管」の違いを分かりやすく説明していきます。
「所掌」とは?
「所掌」とは、「強制力のある法令を根拠として、ある特定の事務がその国・地方公共団体によって行われるべきものとして決められていること」を意味しています。
「所掌」という言葉には、「特定の行政機関がどういった事務を執り行うのかについて法令によってあらかじめ定められている」といった意味のニュアンスが備わっています。
そのため、「所掌」を使った法令用語として「所掌事務」といった言い方が使われることもあるのです。
「所管」とは?
「所管」とは、「ある範囲に該当する事務の仕事を、その機関(組織)の責任および権限として管理していること」を意味する言葉です。
「所管」の言葉には、「ある公的機関・組織団体の管轄に当てはまっていて管理を受けていること」といった意味合いも備わっています。
「所管」というのは、「ある公的な組織・機関が持っている責任・権限においてある仕事を管理しているさま」なのです。
また「特定の事務を、その機関や部署がつかさどって管轄している」といった意味でも、「所管」の言葉が使われています。
「所掌」と「所管」の違い
「所掌」と「所管」の違いを、分かりやすく解説します。
「所掌」は「その行政機関(国・地方自治体)がどの種類の事務をつかさどるのかについて法律で定めていること」を意味しています。
「所管」には「所掌」のような「法律によって、その事務をどの機関が行うべきかについて強制的に定められている」といった意味合いまではありません。
「所管」の言葉では「その行政機関の責任と権限によって管理する」の意味が強調されています。
一方、「所掌」は「特定の公的機関の責任・権限を根拠にする」といった意味合いがそれほど強くない違いがあります。
また「所管」は「公的機関の管轄」の類義語として使われます。
しかし、「所掌」のほうは「管轄」の類義語としての用法がないという点も異なっています。
まとめ
「所掌」と「所管」の違いを詳しく解説しましたがいかがでしたか?「所掌」と「所管」の違いを知りたいときは、この記事の解説をチェックしてみてください。