同じような意味で用いられている「言う」と「云う」ですが、どんな関係にあるのでしょうか?
この記事では、「言う」と「云う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「言う」とは?
「言う」とは、「口で言葉を発すること」や「声や鳴き声を発すること」、「物が音を発すること」、「名づけること」など数多くの意味を含める言葉です。
「云(い)う」とは?
「云う」とは、先述した「言う」と全く同じ意味を含める言葉です。
ただし、使い方に区分けがあり、「言う」は「自分が言葉を口に出して発するとき」に使われ、一方「云う」は「他人の言葉を引いて述べるとき」や「聞いたことを述べるとき」に使われます。
「言う」と「云う」の違い
「言う」と「云う」は同じ意味を含める言葉ですが、使い方に区分けがあります。
「言う」は「自分が言葉を口に出して発するとき」に使われますが、「云う」は「他人の言葉を引いて述べるとき」や「聞いたことを述べるとき」に使われます。
また、「言う」は常用漢字であるのに対して、「云う」は常用外漢字になります。
したがって、「云う」は公文書や新聞では用いられません。
ちなみに、「謂(い)う」という常用外漢字での表現もあり、指す意味は「言う」や「云う」と同じですが、こちらは「所謂(いわゆる)」のように「世間でいわれている」などの意味で使われることが多いです。
「言う」の例文
・『大勢の前で緊張したが、何とか自分の考えを言うことができた』
・『彼は自己紹介でひとりキャンプが趣味だと言った』
「云う」の例文
・『伝承によると、この人物は不思議な力を持っていたと云われている』
・『彼女は戦後、日本の復興に多大な貢献を果たしたと云う』
まとめ
・「言う」と「云う」は同じ意味を含める言葉ですが、使い方に区分けがあります。
・「言う」は「自分が言葉を口に出して発するとき」に使われる常用漢字です。
・「云う」は「他人の言葉を引いて述べるとき」や「聞いたことを述べるとき」に使われる常用外漢字です。