「躊躇」と「遠慮」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「躊躇」と「遠慮」の違い生活・教育

この記事では、「躊躇」「遠慮」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「躊躇」と「遠慮」の違い

「躊躇」「遠慮」、この二つの言葉には、どちらも「やめておこう」というニュアンスがあるように思われるかもしれません。

どちらも「躊躇する」「遠慮する」などのように用います。

しかし、この二つの語には意味の違いがあります。

「躊躇」とは、「決めかねている」ということです。

何かやりたいことがあるのに、ためらってしまい、なかなか行動を起こせない状態が「躊躇」です。

一方「遠慮」「誰か他の人に対し、慎みを持って行動すること」です。

他人を配慮し、自分の欲をおさえ、控えめにしておくことが「遠慮」です。

「躊躇」と「遠慮」の使い方の違い

例えば「躊躇」を使って、「本当は欲しかったが躊躇した」という文があるとします。

これは「何か自分の側に決めかねる事情があり、手に入れるのをためらった」ということです。

次に「遠慮」を使って、「本当は欲しかったが遠慮した」という文について考えてみましょう。

これは「相手へ気を遣って、手に入れるのをやめておいた」ということです。

このように、「躊躇」「自分」「決断できていない」「行動に移せない」ということを表す語です。

「他人」のことを考えてはいません。

これに対し「遠慮」には、「相手」「他人」へ配慮する気持ちが含まれます。

相手のことを考え、控えめにしておくことが「遠慮」です。

「躊躇」と「遠慮」の英語表記の違い

「躊躇」の英語表記は“hesitation”です。

「遠慮」を英語で書くと“forethought”になります。

「躊躇」の意味

「躊躇」「ちゅうちょ」と読みます。

意味は、「なかなか決心できず、ためらうこと」です。

あることに思い悩んでしまい、行動を起こせない状態のことを「躊躇」と言います。

「決心がつかない状態」を表す語が「躊躇」です。

ちなみに、「ためらう」という言葉を漢字で書くと「躊躇う」となります。

「躊躇」と同じ字です。

「躊躇」の使い方

「引っ越しを躊躇する」などのように用いた場合は、「引っ越すかどうか決められず、思いとどまっている」という意味になります。

「躊躇せずに断る」と使った場合は、「迷いもなく断る」ということです。

「躊躇しながらも発言した」と用いた場合、「言うか言わないかためらっていたが、結局発言した」という意味になります。

「なかなか決断できず、ぐずついている気持ち」「考え込んでしまい、ためらっている様子」を表したいときに、「躊躇」を使います。

「躊躇」を使った例文

・『わからなかったら躊躇せず聞きに来るように、と先生は言った』
・『本当のことを言っていいのかどうかわからず、私は口籠りました。それでも向こうが知りたがったので、躊躇しながら、私は事実をお伝えしました』
・『旧友から一緒に海外で働かないかと打診を受けたが、今の仕事も好きなので躊躇している』
・『私が躊躇しているうちに、その商品は売れてしまった』
・『彼女は時々、何の躊躇もなく失礼なことを言うのでびっくりする』
・『チャレンジしたいことがあるのなら、躊躇してはならない』

「躊躇」の類語

「躊躇」の類語は「逡巡」(しゅんじゅん)です。

「逡巡」とは、「決心ができず、しりごみすること」です。

「しりごみ」とは、後ずさりする様子を表す語です。

また、「戸惑い」(とまどい)も「躊躇」の類語です。

「戸惑い」とは、「どうしたらいいのか方法がわからず、迷うこと」です。

「躊躇」の対義語

「躊躇」の対義語は「決断」(けつだん)です。

「決断」とは「はっきりと決定すること」です。

物事をすっぱり決めてしまうことを「決断」と言います。

「遠慮」の意味

続いて「遠慮」について解説します。

「遠慮」とは、「他人に対し、慎みを持ちながら控えめに行動・発言すること」です。

自分の思うままにふるまうことを避け、相手のことをよく考えて控えめにしておくことが「遠慮」です。

「遠慮」の使い方

「遠慮してお菓子を全部食べなかった」と用いた場合、「本当はお菓子を全部食べたかったが、相手のことを考え、残しておいた」という意味になります。

「ここにあるものを好きなだけ持って行ってよいと言われたが、さすがに遠慮した」と使った場合は、「好きなだけは持って行かなかった」あるいは「持って行かなかった」ということです。

「遠慮」「辞退」の婉曲的な表現として使われることもあります。

「その提案はありがたいが遠慮します」などのように用いたとき、「その提案は辞退します」ということになり、「断る」という意思を表している場合があります。

「遠慮」を使った例文

・『彼は送ってくれると申し出てくれました。しかしまだ日が落ちていない時間帯だったので、私は遠慮しました』
・『遠慮を知らぬ彼の食べっぷりは見ていて気持ちがよかった』
・『子どもは遠慮しないと思いがちだが、そんなことはない。幼児ですら親に遠慮して、何かを我慢しているときがある』
・『とても嬉しいです。遠慮せずいただきます』
・『今回の仕事は、申し訳ありませんが遠慮させてください。どうしても都合が合わないんです』
・『遠慮せず、自分の家だと思ってくつろいでください、と彼女は言った』

「遠慮」の類語

「遠慮」の類語は「自制」(じせい)です。

「自制」とは、「自分の欲をおさえること」です。

また、「配慮」(はいりょ)も「遠慮」の類語です。

「配慮」とは、「よい結果になるように、心配りをすること」です。

さらに「気兼ね」(きがね)という言葉も「遠慮」に近い意味があります。

「気兼ね」とは、「他の人の思いを考え、気を遣うこと」です。

「遠慮」の対義語

「遠慮」の対義語は「驕傲」(きょうごう)であると考えられます。

「驕傲」とは、驕り高ぶっている様子のことです。

また、「図々しい」(ずうずうしい)という言葉も対義語として適切です。

「図々しい」は、「遠慮がなく、自分勝手にふるまう」ということです。

まとめ

「躊躇」「遠慮」の違いについてまとめました。

「躊躇」「なかなか決定できず、ためらうこと」です。

「遠慮」「他人のことを思いやり、控えめに慎むこと」です。