「ファットマン」と「リトルボーイ」の違いとは?分かりやすく解釈

「ファットマン」と「リトルボーイ」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「ファットマン」「リトルボーイ」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。

「ファットマン」とは?意味

ふとっちょという意味がある原子爆弾を「ファットマン」と呼びます。

長崎県に落とされた核兵器は、幅が太めでふくよかな人の体型に似ていたため、太った男性と親しみを込めて呼ばれていました。

この原子爆弾は殺傷能力が強く、一発で多くの人にダメージを与えられるようプルトニウムを大量に用いて作られていました。

その死者数は人口24万人の約7. 4万人にもなり、生き延びても重い後遺症を残す結果になったのです。

爆撃機は広島県と同じB-29で、22キロトンもの爆発威力になりました。


「リトルボーイ」とは?意味

広島県に落とされた原子爆弾が「リトルボーイ」と言います。

爆弾にしては小型な方であったため、ちびという意味を込めて呼んでいました。

後世にもその名を轟かせることになる爆弾の長さは3m、直径が0. 7mと小型で、重さは4tになります。

より殺傷能力を高めるために大量のウランを使い、15キロトンもの爆発威力を誇りました。

この爆弾を積んで投下したのは爆撃機として有名なB-29であり、投下した後の死者数は14万人にもなったほど小型でも大きな威力を発揮します。


「ファットマン」と「リトルボーイ」の違い

同じ爆撃機で落とされた原子爆弾であるというところは同じですが、長崎県に落とされた「ファットマン」は、広島県に投下された爆弾よりも威力が1. 5倍もあるところに違いがあります。

小型ながら被害の範囲が広く、多くの市民が亡くなった理由には、爆風や熱線を遮る山が街中に少なかったためです。

もう一方の「リトルボーイ」は、濃縮ウラン-235を分離させて2つに分けておいたものに、高性能の爆薬を爆発させることでひとつにして、連鎖的に核分裂を起こすことでより威力を高めました。

そして、市街地の中心となる600mの地上で爆発させたため小型ながら約16キロトン分にもなる破壊力で広島市に壊滅的な被害をもたらしたのです。

まとめ

どちらも原子爆弾であり、日本に同じ年に投下された核兵器でした。

その威力たるや世界を驚かせるものであり、投下後70年以上経った今でも後遺症に苦しむ人を生み出した恐ろしい爆弾だったのです。