音楽記号の「タイ」と「スラー」はどちらも異なる二つ以上の音符をつなぐ音楽記号ですが、二つの記号にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、音楽記号の「タイ」と「スラー」の違いを解説します。
「タイ」とは?
「タイ」とは、「同じ高さの二つ以上の音符をつなぐ音楽記号」です。
「タイ」の使い方
楽譜に書かれている音符をなめらかにつなげて演奏する場合はつなげたい音符の上に弧線を書き入れて指示します。
同じ高さの音符をひとつにする記号が「タイ」です。
同じ高さの音をつなげて一つの音として演奏し、二つの二分音符が「タイ」でつながれている場合は四分音符の倍の長さに当たる二部音符として演奏します。
「タイ」で音符同士を繋げることで全音符よりも長い音を指示できるなど色々な形で用いられる記号です。
「スラー」とは?
「スラー」とは、「高さの異なる音符をつなげてなめらかに演奏するように指示する音楽記号」です。
「スラー」の使い方
音符と音符の間を区切ることなく滑らかに演奏するよう指示する音楽記号で、異なる高さの音符の上に弧線を書き入れてつなぎます。
音の移行をスムーズに行うよう指示するためのものでフレーズやメロディーを一括りにして表現するときに用いられる音楽記号です。
「タイ」と「スラー」の違い
「タイ」と「スラー」の違いは「音の高さ」です。
「タイ」は同じ高さの音同士をつないでいるのに対し、「スラー」は異なる高さの音同士をつないでいます。
「タイ」は高さは変わらず音の長さが変化しますが、「スラー」は滑らかに音を移行させる演奏方法の変化を表すという違いでも区別されます。
「タイ」の例文
・『タイに従って音をつなげる』
・『タイは音符の長さを合算する記号だ』
「スラー」の例文
・『スラーの通りなめらかに演奏する』
・『たくさんの音符がスラーでつながれている』
まとめ
「タイ」と「スラー」は同じ弧線の記号ですが表す意味合いは全く異なります。
楽譜の指示をきちんと読み取って指示通りに演奏してください。