「逮捕」と「摘発」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「逮捕」と「摘発」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「逮捕」「摘発」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

逮捕と摘発の違い

「逮捕」は国家権力を持つものが対象者に対して自由を奪い拘束することをさします。

拘束をする人物は国家権力を持つ警察が可能としますが、緊急性を有する場合、第3者が対象者を拘束し、自由を奪うことが可能で、この場合「緊急逮捕」とします。

一方、「摘発」はというと、犯罪行為をしたものを公の場で公開し、犯罪を行ったことを周囲に知らせることをさすため、違いは対象者を拘束し自由を奪うかあくまで対象者の悪事を暴き後は法に従い裁きを受けるよう仕向けるかという違いです。


逮捕と摘発の使い方の違い

「逮捕」は犯罪者であること前提で使うことが許されるのは、犯罪者です。

一方、「摘発」はというと犯罪者でなくとも犯罪行為をしているものを対象にしているため対象となるものは犯罪者でなくともよいのです。


逮捕と摘発の英語表記の違い

「逮捕」は英語では「bust」と表記し、「摘発」「disclose」と表記します。

逮捕の意味

「逮捕」の意味は対象者を拘束し自由を奪うことで逃亡することを付加とする行為をさします。

逆に逃げられてしまうのでは「逮捕」と言わず逃亡をしないこと前提を「逮捕」というのです。

逮捕の使い方

「逮捕」の使い方は、犯罪行為を行ったものを対象に使用する言葉です。

そのため、犯罪者ではないのにも関わず相手の自由を奪った場合、それは「誤認逮捕」となります。

また、「逮捕」は犯罪行為をしたことが確定しているため、犯罪者であるとするため、間違いが許されない国家が施行できる権力であるのです。

逮捕を使った例文

・『○○の容疑で逮捕する』
この例は、国家権力を持つ人物が対象者に対して○○という容疑で犯罪者とし、逃亡の恐れがあるかも知らないから拘束するという意味です。

「逮捕」は緊急性がある場合を除いて自由に対象者を拘束できませんのでこの場合、きちんとした容疑があり、かつ証拠があるからこそ相手の拘束を可能とします。

これを第3者が行う場合、逃亡の恐れがある凶悪犯で勝つ周囲に危害を与える場合ではない限り、「緊急逮捕」はできません。

・『逮捕状はある』
これは、対象者が法的に拘束を必要とする令状を見せるよう迫ったと仮定して、帰ってきた言葉がこの例文です。

「逮捕」には令状が必要で「現行犯逮捕」でない場合緊急逮捕は不可能で令状を必要とします。

逮捕の類語

「逮捕」の類語には、「確保」「捕らえる」という言葉が類義語にありいずれも相手の自由を奪い拘束をする行為です。

逮捕の対義語

「逮捕」対義語は、「釈放」「解放」という言葉になり、いずれも自由にすることを意味します。

摘発の意味

「摘発」はあくまで対象者の悪事を暴き、司法にこの人物は犯罪を行っていた人物であると公表することをさし、あとは司法の判断にゆだねるというスタンスです。

そのため、「摘発」はあくまでそうした罪を犯してますよというだけの証明で「摘発者」は真実であることが認められた場合、対象者を拘束することができる警察の介入を許すことが可能です。

逆に介入を許さないという事態については、真実味がない「摘発」である場合国家権力を持つ側が真実味がないものであると処理し、真実ではない訴えであるとすることで訴えを却下することも国家権力側は処理することができるのです。

摘発の使い方

「摘発」はあくまで対象者が犯罪者であることを周囲に知らせたい場合用います。

ですが、注意すべき点は、「摘発」は対象者が犯罪者ではなかった場合、「摘発」を進言した人物に対して訴えを起こされるリスクがあるのです。

そのため、訴えられた場合、「摘発者」はなぜそのように感じたかなどを四方で説明する必要性があります。

摘発を使った例文

・『違法な酒店を摘発した』
この例文は、違法性があるまたは違法であることが確定している酒店を通報したことを意味します。

「摘発」「摘発者」という人物が存在することで初めて成立し、この場合通報した人物が「摘発者」に該当します。

・『摘発するには確たる証拠が必要』
この例文は対象者を犯罪者であると定義し訴え出るには確たる証拠を必要とするという例です。

なぜ、証拠を必要とするかですが、「摘発」した人物が確たる証拠を持ち合わせてなかった場合、対象者は無実であるとなった場合、訴えを起こす可能性が高いからです。

訴えを起こさせるとなぜ「摘発者」は対象者が犯罪行為をしているかと思ったかを説明するなど様々な問題が生じ司法で争うことになるため場合によっては相手がたとえ犯罪者であっても証拠不十分で「摘発」が失敗となり何の成果も得ることができない場合も考えられます。

摘発の類語

「摘発」の類語は相手を「暴露」する『暴露』や「すっぱ抜き」という言葉が類義語に存在しています。

いずれも対象者を『暴露』することで悪行とか秘密などを周囲に知らせるという意味になります。

摘発の対義語

「摘発」の対義語ですが看過という言葉があり、意味合いにおいては見逃すことやなかったこととするなどの意味の言葉があります。

なお、「看過」は英語表記では、connivance、connivancyなどが英語表記可能でいずれも見逃すことを意味します。

まとめ

「逮捕」「摘発」の違いは、国家権力による法的な拘束を受けるかあくまで悪事や秘密を暴露され、あとの判断を司法にゆだねるという違いがあります。

そのうえで、逮捕には類義語があり、「確保」「捕らえる」とすることで同じ意味合いである拘束するという意味となるのです。

また「逮捕」は、対語も存在しており、拘束を解くことから「釈放」という対語があります。

一方で「摘発」も同様に類義語があり、『暴露』に「スッパ抜く」という表現で同じ対象者の悪事や秘密を周囲に知らせ後は傍観することで司法に判断をゆだねるという方法をとることができます。

なお、「摘発」の対語は「看過」という言葉があり意味についてはなかったことにするなど知らんぷりをすることでその罪や行為をなかったとすることが対語になります。