「託ける」と「こじつける」という言葉ですが、2語のあいだにはどのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、「託ける」と「こじつける」の違いを分かりやすく説明していきます。
「託(かこつ)ける」とは?
「託ける」とは、「何かを他のせいにする」や「直接関係のないことを無理やり繋ぎ合わせて、自分に都合の良い口実とすること」という意味を指す言葉です。
「託」という字は「託(たく)す」とも書き、「委託」や「信託」のように「頼む」、「預ける」という意味で用いられたり、「信託」や「宣託」のように「神や仏のお告げ」という意味でも用いられています。
ちなみに、「託ける」自体には「託(ことづ)ける」というもう1つの読み方があります。
「託(ことづ)ける」は「言付ける」とも書き、「託(かこつ)ける」と同じく「何かを他のせいにする」や「直接関係のないことを無理やり繋ぎ合わせて、自分に都合の良い口実とすること」という意味の他、「伝言」や「誰かに頼んで、言葉を取り次いでもらうこと」という意味を含みます。
「こじつける」とは?
「こじつける」とは、「無関係の物事同士を都合よく無理やり繋ぎ合わせて関係づけること」や「無理やり理屈づけること」という意味を指す言葉です。
「こじつける」の語源については、「物事を故事(昔の出来事や昔から伝えられる物語)に無理やり関係づける」ことから「故事付ける」→「こじつける」となったとする説が有力視されている他、「故実付ける」→「こじつける」となったとする説が挙げられています。
「託ける」と「こじつける」の違い
・「託ける」とは、「何かを他のせいにする」や「直接関係のないことを無理やり繋ぎ合わせて、自分に都合の良い口実とすること」という意味を指す言葉です。
・「こじつける」とは、「無関係の物事同士を都合よく無理やり繋ぎ合わせて関係づけること」や「無理やり理屈づけること」という意味を指す言葉です。
どちらも「関係のない物事を自分に都合よく関係づけること」を意味する点から類義語の関係に当たると言えます。
まとめ
「託ける」と「こじつける」はいずれも「関係のないものごと同士を無理やり関係づけること」などを意味する類義語ということでした。