夏休みなどに、海に遊びに行って磯遊びをしているとよく目につくのは小さな軟体動物のような生き物です。
青や赤、緑など派手な色がついたものが多いのですが、これらは「ウミウシ」とか「アメフラシ」とか呼ばれていますが、違いを明確に指摘できる人は少ないでしょう。
この記事では、「ウミウシ」と「アメフラシ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ウミウシ」とは?
「ウミウシ」とは、「海牛」とも書くように、多くは牛のように2つの角を持った磯に住む小さな生き物であり、生物学的な分類は軟体動物の腹足綱で、巻き貝の仲間です。
一般的には裸鰓類と呼ばれる貝殻を持たないものをこう呼ぶことが多いですが、生物学上の分類と「ウミウシ」という名前を持つ生物とは厳密に同一にはなっていないと言われています。
派手な色彩の外観を持つ種類が多く、海中を自力で移動し、肉食のものも草食のものもいます。
「アメフラシ」とは?
「アメフラシ」とは、軟体動物の腹足綱後鰓類、無楯類の生物のことを呼ぶ名前です。
一般的には濃い茶色をしており「雨降らし」というのは刺激を受けると紫色の液を出し、それが海中で雨のように見えることから付いた名前です。
「ウミウシ」と「アメフラシ」の違い
「ウミウシ」と「アメフラシ」の違いを、分かりやすく解説します。
簡単にいえば「ウミウシ」と「アメフラシ」は極めて近縁だが違う種類の生物であると言えます。
両方とも軟体動物の腹足綱に属しますが、前述のように「ウミウシ」は腹足綱裸鰓類で、「アメフラシ」は腹足綱後鰓類であり、「アメフラシ」が「ウミウシ」の一種であるというのは事実ではありません。
大きな見た目の違いは「ウミウシ」に比べて「アメフラシ」は茶系の地味な色であり、見た目ではアワビのような貝殻を持つ種類に似ているというところです。
まとめ
磯には多くの生物がいますが、特に多いのは貝などの軟体動物です。
その軟体動物の中でも種類が多いのが貝の仲間です。
一般的には二枚貝や巻き貝のように、殻を持ったものが多いのですが、ここまで説明してきたように、貝とは見た目が全く違う「ウミウシ」のような種類も立派な貝の仲間です。
これは陸でのカタツムリとナメクジの関係に似ていると言えるでしょう。