この記事では、「品行方正」と「清廉潔白」の違いを分かりやすく説明していきます。
「品行方正」とは?
「品行方正」は、行いとか、いい分というものが正しく立派であるという意味です。
この言葉は、善行というものを積むことを意味するので仏教などで使用されているワードです。
逆に悪の道に走る行為は、悪逆非道と仏教では述べており、こちらは、いい分や行いが正しくなく悪人であることを意味します。
「清廉潔白」とは?
「清廉潔白」は、対象の状態がどうあるかを指すワードで意味については、心が清いがゆえ正しいことや悪の道に走っていないことを意味します。
「清廉潔白」という言葉は、対象が清らかだということに着目しているため、仏教などで言うどのような行動をしているかについては着目しておらず、心がどうあるかのみ着目しているワードです。
「品行方正」と「清廉潔白」の違い
両者の違いは、行動とか言い分がどうあるかと、心の在りどころがどうであるかです。
「品行方正」は、自分の行動と言い分が善であるがゆえ、仏教で好まれるワードで、「清廉潔白」はあくまで心がきれいでやましくないというだけなので言い方が悪いんですが、見てくれがどうあるかです。
と言いますのも、「清廉潔白」は心の内がきれいなことなんですが、心のうちは見ることができないため、実際には見た目でしか判断できず「清廉潔白」というのは見た目を指す意味だという認識になります。
「品行方正」の例文
・『部長は品行方正な方である』
「清廉潔白」の例文
・『自ら清廉潔白だという人物ほど胡散臭い物はない』
まとめ
「品行方正」については、対象となる人物の言動とか行動が善人であることから、仏教でよく使用されており、善行を積む人物を指します。
一方で「清廉潔白」は、心がきれいだということを意味し、自ら「清廉潔白」であると述べることでしか周囲に自分の心がきれいで善人だと認識されないのです。
ですが、自ら自分は善人だとか、無実であるという人間ほど疑わしい物はないので、「清廉潔白」については、実際のところ善人だという言い分は通らないことが多いのは、言ってしまえばその人の容姿だったり言葉遣いのように見た感じでしか判断できないというわけです。