この記事では、「恩を売る」と「恩を着せる」の違いを分かりやすく説明していきます。
よく似た言葉を分解しましょう。
「恩を売る」とは?
恩を売るとは、相手に何かすること。
自分の得になるように、見返りを期待しておこなう動作をいいます。
お金を貸してあげるなど、後から優位に立てるように取り計らうことです。
感謝の言葉や見返りを求めておこなう、打算的な言動が「恩を売る」です。
「恩を着せる」とは?
「恩を着せる」とは過去にした行いについて、自慢すること。
さも良いことをしたかのように、得意気になることです。
「に」を「を」にかえて「恩に着せる」ともいいます。
感謝の言葉をわざわざ求めてくるような人、過去の行動に対して「ありがとう」を過剰に押し付けてくる人を指します。
感謝の強要をしてくるので、多くの人に敬遠されてしまいます。
「恩を売る」と「恩を着せる」の違い
「恩を売る」と「恩を着せる」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも「恩」という言葉が入っています。
この場合の恩は「情け、感謝」をあらわします。
つまり本来の恩とは、良いことをしてもらって素直にありがたいと思う受け手の気持ちです。
その一方で恩を売ると恩を着せるは、真逆の行為をあらわします。
どちらも「感謝を売る」と「感謝を着せる」と当てはめると、感動の押し売りをしているのがよく分かります。
また「恩を売る」と「恩を着せる」の差は、時間の違いです。
「恩を売る」は損得のソロバンを弾いて、良い行いをすることです。
見返りを期待して、世話を焼く様子をいいます。
一方で「恩を着せる」は折に触れて、過去にしてあげた話をわざわざ出すこと。
相手の気を惹くように仕向けて、図々しく感謝の言葉を引き出す態度をいいます。
そのため時系列にあらわすと「恩を売る」が最初にあって、後から「恩を着せる」がくっつきます。
もともと親切や世話は、見返りを期待しないでおこなう純粋なもの。
ここに要らぬ感情がはいってしまうため、人間関係が上手くいかなくなります。
厚かましく恩を売ったり恩を着せたりする人にならないように注意しましょう。
無償の愛を大切にしていきたいです。
まとめ
「恩を売る」と「恩を着せる」の違いを分かりやすくお伝えしました。
恩を売るとは、自分の利益になるように親切にすること。
打算的な行動をいいます。
そして恩を着せるとは、過去の手助けを自分から口にすること。
相手に感謝の言葉を求めるさまをいいます。
違いを区別してみてください。