この記事では、「箇所」と「個所」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている言葉の差を見分けていきましょう。
「箇所」とは?
箇所(かしょ)とは、あるポイントのこと。
問題となっている所、直さなければいけない場所を指しています。
ターゲットにしている部分、おかしなエリアが箇所です。
もともと箇所の「箇」は、竹を数えるときの単位。
そこから「ひとつひとつ」という意味に発展しました。
そのため「箇所」で大きな問題から一部分を切り取った、ひとつひとつのポイントを指します。
「通学路の危険箇所」といえば、交通事故が起こりそうな危ないスポットをいいます。
また「システム障害の箇所」というと、プログラムで問題がありそうな点を指します。
特筆すべき点が「箇所」です。
「個所」とは?
個所(かしょ)とは、ある部分のこと。
指摘したい場所、とあるポイントをいいます。
この場合の「個」は、物を数えるときの単位から生まれた言葉です。
「それ、あれ」という意味が含まれています。
大部分を占めるエリアの中から、ひとつの焦点、ひとつの項目が「個所」にあたります。
少し前の日本では「個所」という熟語が用いられていましたが、常用漢字表が制定されてからは、この認識は改められています。
現在は公的な文書では「個所」という言葉は使われていないので、注意しておきましょう。
「箇所」と「個所」の違い
いずれも「かしょ」と読めます。
「箇所」と「個所」の違いを、分かりやすく解説します。
「箇所」とは、問題になっている部分をあらわします。
「誤りが発見された箇所」や「訂正すべき箇所」のように用います。
一方で「個所」とは、個別の場所のこと。
特定のポイントを示しています。
ただ箇所と個所は、辞書では同じところに掲載されています。
そのためどちらの言葉も同じ意味の言葉として認識しておいて、間違いはありません。
また「個所」は、常用漢字で用いられていないことから日常的に使用されない言葉です。
そのためオフィシャルな文書では「個所」ではなく「箇所」を用います。
ビジネス文書で入力するときは「個所」よりも「箇所」を選んでいくといいでしょう。
また「かしょ」と書く表現には「か所」もあります。
「大雨が降って3か所が崩れた」や「ワクチン接種は、市内の4か所で受け付けています」のように使います。
「3か所」や「4か所」のように、前に数字がつく場合には「か所」と平仮名で書いていきます。
頭に入れておいてください。
まとめ
「箇所」と「個所」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれも「かしょ」と読みます。
ある部分、指摘したいポイント、特定の場所をしめす言葉です。
以前は「個所」も用いられていましたが、常用漢字表が制定されてからは「箇所」が積極的に使われています。
オフィシャルな文書では「箇所」を選んでいくといいでしょう。
数字につける「か所」とあわせて、覚えておきたいです。