「ヒール」と「ヴィラン」の違いとは?分かりやすく解釈

「ヒール」と「ヴィラン」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「ヒール」「ヴィラン」の違いを分かりやすく説明していきます。

よく似た言葉を区別していきましょう。

「ヒール」とは?

ヒールとは、プロレス用語のひとつ。

とても怖い形相をした、いわゆる悪役側のプロレスラーを指します。

血のりのメイクを施して、鬼や寅のマスクを付けた誰が見ても「ワル」と思えるキャラクターがヒールです。

もともとヒールは1920年代の、アメリカで生まれた言葉です。

この頃にはレスリングは、ひとつのパフォーマンスショーとして観客に受け入れられていました。

当時は台本に登場する悪役側をヒール、正義の味方をベビーフェイスと呼んでいたようです。

現代では海外からやって来たアウェイ側の選手を「ヒール」と例えることもあります。

ヒールは英語では、パンプスのかかと部分、そして海賊や極悪人をあらわします。

ヒール部分で体を蹴る仕草から「悪党」という訳が生まれたという説もあります。


「ヴィラン」とは?

ヴィランとは、悪役のこと。

映画やミュージカルに出てくる悪い人を、ヴィランと呼んでいます。

またレスリングやプロレスなどの格闘技で、悪役側のキャストをヴィランといっています。

地域によっては、悪党の男性バージョンをヴィラン、悪党の女性バージョンをヴィラネスと区別することもあります。

もともとヴィランは、スウェーデンの言葉。

卑しい人、ずる賢い知識を持っている人をヴィランと例えていました。

その後ヨーロッパのお芝居などに飛来し「悪役を演じるキャスト」をヴィランと呼ぶようになったようです。

顔にかすり傷がありトゲトゲのある洋服に身を包んでいる、危険な人物がヴィランです。


「ヒール」と「ヴィラン」の違い

いずれも、よく似た言葉です。

「ヒール」「ヴィラン」の違いを、分かりやすく解説します。

「ヒール」「ヴィラン」はどちらも、悪党という共通した意味があります。

ヒールはプロレス業界で用いられていて「ヴィラン」は映画やお芝居、ミュージカルなど幅広い現場で引用されています。

正義のヒーローの敵となる人、いずれはやっつけられる運命にある人がヴィランです。

またヴィランには「サブの」という訳もあるので、「ヒール」「ヴィラン」どちらも登場するショーでは「ヒール」が格上のキャスト「ヴィラン」が格下のキャストに当たります。

仮にロールプレイングゲームに例えるのなら「ヴィラン」が悪党の一味の一人、ヒールがラスボスになります。

「ヒール」「ヴィラン」は嫌われ者の代表ですが、ショーや映画に悪役が登場しないと台本も面白くなりません。

正義のヒーローを引き立たせる魔法のスパイスになっているのが「ヒール」「ヴィラン」です。

まとめ

「ヒール」「ヴィラン」の意味と使い方をおさらいしました。

ヒールはプロレスの悪役をあらわします。

そしてヴィランは、ミュージカルや演劇の悪役側をさします。

両方登場するショーではヒールが格上、ヴィランが手下の悪者になります。

違いをおさえて、エンターテインメントを楽しんでみましょう。