この記事では、「ガス溶接」と「アーク溶接」の違いについて紹介します。
ガス溶接とは?
ガスという名前が付いている通り、ガスを使用する溶接方法のことをいいます。
溶接は金属同士を接合する技術で、金属製造業を始めとし板金や塗装、土木、建設、解体、自動車など幅広い分野で使われています。
ガス溶接は、燃焼ガスを使用して行います。
燃焼ガスには、アセチレンや水素、プロパンといった可燃性ガスと酸素が含まれます。
可燃性ガスと酸素が結びつくことで発生する熱を利用する方法になります。
アーク溶接とは?
電気を使用する溶接方法のことをいいます。
アーク放電と呼ばれる放電現象を利用したものです。
非常に高温の熱と光が発生するので、金属を溶融して接合することができます。
鉄鋼に使われることが多いですが、アルミニウムやチタンといった金属の溶接に使われることもあります。
厚さがあるものを溶接するのにも適しており、自動車や鉄道の車両、船舶などに使われることもあります。
強力な紫外線が発生するので、溶接時には体を覆う作業服や溶接面、皮手袋などを用いなければなりません。
ガス溶接とアーク溶接の違い
ガス溶接とアーク溶接の違いは、ガスを使用するか電気を使用するかにあります。
燃焼ガスを使用するのがガス溶接で、電気を使用するのがアーク溶接です。
ガス溶接とアーク溶接では、アーク溶接の方が高温になります。
そのため厚さがあるものを溶接する場合に向いています。
ガス溶接は薄い部材を溶接するのに適しており、溶接速度も遅いので溶接部が見やすいというメリットがあります。
アーク溶接は溶接時の変形が少ないのが特徴です。
電気を使用するので、感電してしまうリスクが存在します。
部材によって適切な溶接方法は異なるので、正しい溶接技術を身に付けることや正しく取り扱いを行うことが重要になります。
まとめ
ガス溶接はガスを使用する溶接方法で、アーク溶接は電気を使用する溶接方法になります。