この記事では、「むくみ」と「浮腫」の違いを分かりやすく説明していきます。
「むくみ」とは?
体の細胞と細胞の間に水分がたまり、からだ全体あるいは一部が腫れたような状態になることです。
細胞や細胞と細胞の間、血液、リンパ液には水分が含まれています。
これらの水分は、血液から細胞の間に移動をしたり、細胞の間から血液やリンパ管に移動したりなど、バランスを保ちながら巡っています。
バランスが保たれていれば、からだ全体あるいは一部が水分によって腫れたような状態になることはありません。
ところが、何らかの理由で水分がたまってしまうことがあります。
この状態が「むくみ」です。
この現象が起こりやすい部位は下肢です。
血液は心臓のポンプ作用によって全身を巡っています。
しかし、下肢は重力の影響を受けやすく、心臓から離れていることもあり、心臓のポンプ作用だけでは血液を十分に押し流すことができないときがあります。
そこで力を貸してくれるのがふくらはぎの筋肉です。
ふくらはぎの筋肉を動かすと、それがポンプのようになり血液を心臓に戻すことの手助けとなります。
長時間同じ姿勢でいると、ふくらはぎのポンプ作用がうまく働かなくなります。
これによって、下肢に余分な水分がたまり、腫れたような状態になります。
病気が原因でこの状態になることもあります。
原因となる病気は、腎不全、心不全、肝硬変などです。
また、栄養失調の状態では血液中のアルブミンが減少し、この状態になることがあります。
アルブミンは水分の運搬にかかわっています。
「むくみ」の使い方
体に現れる症状を指して使用します。
脂肪によって膨らんだ状態になっていることではなく、水分によって膨らんだ状態になっていることを指します。
「浮腫」とは?
体の細胞と細胞の間に水分がたまり、からだ全体あるいは一部が腫れたような状態になることです。
水分がたまり腫れたような状態になると見た目が気になります。
また、下肢の場合は重だるさを感じることがあります。
この症状は、マッサージをしたり、温めたりすることで解消できます。
マッサージをするときのポイントは、力を入れ過ぎないようにすることと、心臓の方向に向かって手を動かすことです。
クリームやオイルなどを塗って行うと、手が滑ってマッサージをしやすくなります。
温めることで血液の流れがよくなり、たまった水分の回収と排泄が促されます。
「浮腫」の使い方
水分がたまることでからだ全体や位置部分が腫れたような状態になることを指して使用します。
「むくみ」と「浮腫」の違い
どちらも同じことです。
後者は医学用語です。
日常的には前者の言葉が使われています。
「むくみ」の例文
・『むくみを解消する』
「浮腫」の例文
・『浮腫が気になる』
まとめ
2つの言葉の意味は同じで、水分がたまって腫れたような状態になることをいいます。
違いは医学用語なのか、そうでないのかです。