この記事では、ボクシングの「WBA」と「WBC」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「WBA」とは?
「WBA」は「ダブルビーエー」と発音し、「World Boxing Association(ワールド・ボクシング・アソシエーション」と英語表記します。
「WBA」は「プロボクシングの世界王座認定団体の一つで、パナマに本部があるもの」という意味があります。
かつてはベネズエラに本部がありましたが、現在はパナマに本部があります。
1921年にアメリカ合衆国で設立された最も古い世界ボクシング機構で、日本でも古くから認定団体として認められています。
もともと米国を代表する団体でしたが、1974年の総会で、パナマ人のエリアス・コルドバが会長に選出されると、「WBA」の主導権が南米に移ります。
「WBA」では、世界王者が他の主要団体「WBC」「IBF」「WBO」の王座を獲得し、統一王者となった場合、「WBAスーパー王者」になります。
「WBA」側としては「スーパー王者」「世紀王者」を置くことで、タイトルマッチ承認料金を二重で得られるものの、ファンからは誰が本当のチャンピオンなのかが分かりにくいと、苦情も少なくありません。
「WBC」とは?
「WBC」は「ダブルビーシー」と発音し、「World Boxing Council(ワールド・ボクシング・コウンシル)」と英語表記します。
「WBC」は「プロボクシングの世界王座認定団体の一つで、メキシコに本部があるもの」という意味があります。
1963年に「WBA」と「EBU(ヨーロッパボクシング連合)」、「BBBofC(英国ボクシング管理委員会)」、「LAPBU(ラテンアメリカプロボクシング連合)」、さらに「OBF(東洋ボクシング連盟)」が、討議する機関として設立されましたが、1966年に、独自のルールと初の「WBC」ランキングを発表し、独立しました。
1966年に世界タイトルマッチを15ラウンド制に限定し、1983年に12ラウンドに短縮するなど、ルール変更を先駆けて行っています。
2000年代に入り、「WBC」は、「ダイヤモンド王座」、「シルバー王座」、「フランチャイズ王座」などを創設し、「WBA」同様に、誰が本当のチャンピオンか分かりにくい状態になっています。
「WBA」と「WBC」の違い
「WBA」と「WBC」の違いを、分かりやすく解説します。
「WBA」と「WBC」のどちらも、ボクシングの世界王座認定団体を指す言葉という共通点があります。
また、この二つの団体は、古くから「JBC(日本ボクシングコミッション)」と良好な関係を保ち、承認団体として認められています。
ただし「WBA」は1921年に創設されたのに対して「WBA」は、1963年に創設されたという違いがあります。
また、「WBA」は、パナマに本部があり、「WBC」はメキシコに本部があるという違いがあります。
他にも、「WBA」は黒を基調としたチャンピオンベルトなのに対して、「WBC」は緑を基調としたチャンピオンベルトという違いもあります。
まとめ
「WBA」と「WBC」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、ボクシングの試合を見る楽しみが増すかもしれません。