「入道雲」と「積乱雲」には見た目の違いや雲の状態などにどのような違いがあるのか。
この記事では、「入道雲」と「積乱雲」の違いを分かりやすく説明していきます。
「入道雲」とは?
「入道雲」の「入道」とは、仏の道に入ることを意味します。
仏の道に入る人と言えば、お坊さん。
そんな、お坊さんの姿を現し名付けられたという説と妖怪の見た目から名付けられた説が「入道雲」の名前にはあります。
お坊さんのヘアスタイルと言えば丸坊主。
そんな丸坊主のお坊さんと見た目が似ているということから「入道雲」と名付けられた説。
そして、丸坊主の妖怪「大入道」から名付けられた説があります。
もくもくと大きくなる「入道雲」。
突き抜けるような真っ青に晴れた日に見られる雲で高さは10キロメートル以上にも及びます。
単に雲が大きく成長しただけではなく雷を伴う雲が「入道雲」です。
「積乱雲」とは?
「積乱雲」はかみなり雲とも言われ空に向かって垂直に発達します。
大気が不安定な時に多く発生する雲で雲の高さは10キロメートルを超え成層圏まで達することもあります。
夏場によく発生するゲリラ豪雨や夕立などは、この「積乱雲」が原因です。
「入道雲」と「積乱雲」の違い
「入道雲」と「積乱雲」に大きな違いはありません。
「積乱雲」という大きな枠の中に「入道雲」があるものとなります。
雲の形に多少の違いがあり「入道雲」はお坊さんの坊主頭のような形です。
そのため、仏の道に入ることを意味する「入道」という言葉が用いられ「入道雲」と名付けられたという説があります。
一方、「積乱雲」の雲の形はてっぺん部分が平らです。
このように見た目の違いで「入道雲」と「積乱雲」を区別することは可能です。
次に暗さで比較した場合、「積乱雲」は昼間でも真っ暗になるのに対し「入道雲」は薄暗くなる程度です。
ただし、どちらも激しい雨が降ります。
雹においては、「積乱雲」の場合は降ることがありますが「入道雲」の場合は降りません。
どちらも10キロメートル以上といった巨大雲に成長することがあり夏場に多く発生するといった共通点もあります。
ただし、地上から確認することはできないものの冬場でも「積乱雲」は発生しています。
まとめ
「入道雲」と「積乱雲」の違いは以上です。
さほど大きな違いはなく「入道雲」は「積乱雲」の一種だということになります。
これらの雲が発生する仕組みも同じです。
夏場、地面が太陽からの熱で熱くなることで熱い水蒸気が発生し上昇気流で空に上がっていくことで「入道雲」と「積乱雲」は発生します。
そのことが大前提となり、そのうえで少し細かな違いがある「入道雲」と「積乱雲」。
どちらも発生すると急な大雨が降ることの多いため注意しなければいけません。
激しい雨だけでなく雷や雹、突風などにも注意が必要となるため、夏場、急に冷たい風が吹き出した際には早めに頑丈な建物の中に非難されることをおすすめします。