食品のパッケージなどを見ていると「糖類ゼロ」や「糖質ゼロ」というフレーズをよく見かけると思いますが、「糖類」と「糖質」にはどのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、「糖類」と「糖質」の違いを分かりやすく説明していきます。
「糖類(とうるい)」とは?
「糖類」とは、後述する「糖質」に含まれるもののうち「単糖類」と「二糖類」に分類されるものを指す総称です。
「単糖類」には「グルコース」の名でも呼ばれている栄養素「ブドウ糖」や果物に多く含まれている「果糖」などが含まれています。
一方、「二糖類」に含まれるのは「砂糖」をはじめ、牛乳などの乳製品に多く含まれている「乳糖」や麦芽やハチミツ、植物の葉などに多く含まれる「麦芽糖」です。
「糖類」は体を動かす重要なエネルギー源となる一方、接種後に血糖値を上昇させるという特徴を持っています。
「糖質(とうしつ)」とは?
「糖質」とは、「炭水化物から食物繊維を除いたもの」を指します。
「糖質」は先述した「糖類」をはじめ「多糖類」、「糖アルコール」、「その他」の4つに分類され、「糖類」がさらに「単糖類」と「二糖類」に分類されます。
「多糖類」には「でんぷん」や「オリゴ糖分」などが含まれ、「糖アルコール」には「キシリトール」をはじめ「エリスリトール」や「ソルビトール」などが含まれています。
「その他」に含まれるのは、人工甘味料として有名な「アスパルテーム」や植物由来の糖質ゼロ甘味料「ステビア」です。
先述した「糖類」が体のエネルギー源となるのと同様に、「糖類」を含む「糖質」も脳や体を動かすための重要なエネルギー源となる栄養素です。
しかし、過剰に接種してしまうと血糖値の上昇や太りやすくなり、肥満や糖尿病などの生活習慣病に陥ってしまう危険性があります。
また、近年よく話題にのぼっているのが「糖質」の接種を抑制することで体重を減らす「糖質制限ダイエット」です。
脳や体のエネルギー源たる「糖質」の不足もまた体に様々な悪影響を及ぼすと言われており、集中力の低下や疲労感、動悸、めまい、意識障害などを招く危険性が指摘されています。
「糖類」と「糖質」の違い
「糖類」と「糖質」の違いを、分かりやすく解説します。
炭水化物から食物繊維を除いたものが「糖質」であり、その「糖質」の分類のうちの1つが「糖類」です。
ちなみに「糖類」、「糖質」に似た言葉に「糖分(とうぶん)」がありますが、「糖分」は「甘いもの全般」を指した言葉であり、学術的な定義がされている言葉ではありません。
まとめ
炭水化物から食物繊維を除いたものが「糖質」、「糖質」の分類のうちの1つが「糖類」ということでした。
したがって、「糖質ゼロ」や「糖類ゼロ」など似た表現を謳った食品をよく見かけますが、意味するところは全く別ということになります。
「糖質ゼロ」に「糖質」は含まれていませんが、「糖類ゼロ」は「糖類」以外の「糖質」が含まれているため、「糖質ゼロ」ではないということです。