この記事では、「重曹」と「セスキ」の違いについて紹介します。
重曹とは?
重曹は炭酸水素ナトリウムのことをいい、重炭酸曹達(ソーダ)ともいいます。
重炭酸曹達を略したのが重曹です。
白色の粉末で、幅広い用途で使われています。
重曹は水に溶かすと弱いアルカリ性を示し、酸を中和する働きがあります。
この中和作用により、酸性の汚れなどを落とすことができます。
油汚れなどを落とすのが得意です。
ただし、油汚れがひどい場合には全て落としきることは難しいです。
重曹は、掃除用の中和剤として使われています。
それから重曹には、研磨作用もあります。
重曹の結晶は細かく角がないので、表面に傷をつけずに磨くことができます。
クレンザーとして汚れを落としてくれます。
また、重曹には消臭作用もあります。
汗の臭いや生ゴミの臭いは酸性なのですが、それを中和することで消臭効果を発揮します。
アンモニア臭はアルカリ性ですが、アンモニア臭に対しても緩衝作用を発揮して中性へと変化させる効果があります。
その他にも重曹には、調理用として販売されているものもあります。
重曹はベーキングパウダーの主成分で、加熱により二酸化炭素が発生する性質があります。
生地を膨らませるのに使用します。
セスキとは?
セスキはセスキ炭酸ナトリウムのことで、セスキ炭酸ソーダともいいます。
セスキは水に溶けやすい性質があり、自然派の洗剤として使われています。
重曹と炭酸ナトリウムで構成されていて、弱いアルカリ性の性質を持ちます。
油脂を乳化させてタンパク質を分解する作用があるため、油汚れを落とす効果があります。
キッチンのコンロ周りや換気扇など油がつきやすいところを掃除するのに向いています。
ただし、手荒れしやすいため使用する際にはゴム手袋を使うのがおすすめです。
また、セスキは洗剤や入浴剤の原料として用いられることもあります。
重曹とセスキの違い
重曹もセスキも自然派の洗剤として人気があります。
重曹もセスキも弱いアルカリ性ですが、セスキの方がアルカリ度が高いです。
そのため油汚れを落とす効果はセスキの方が高くなっています。
また、セスキは水に溶けやすいので、研磨剤として使えません。
研磨剤としての効果を得たい時には、重曹の方が適しています。
例えば、鍋やフライパンなどが焦げ付いたりこびりついた汚れを落としたい時にもこすって落とすことができます。
表面に傷をつけることはありません。
そのため焦げやこびりつきには、重曹を使うのがおすすめです。
セスキは水に溶けやすいので、スプレーにして使用することもできます。
油汚れに直接吹きかけたり、布地にスプレーして消臭したりすることもできます。
まとめ
重曹とセスキの違いは、アルカリ度にあります。
どちらも弱いアルカリ性ですが、アルカリ度が高いのはセスキの方です。
そのため油汚れを落とすのに向いています。
重曹には研磨性があるので、焦げやこびりつきを落としたい時に向いています。