「公布」と「施行」の違いとは?分かりやすく解釈

「公布」と「施行」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「公布」「施行」の違いを分かりやすく説明していきます。

「公布」とは?

「公布」は、これからこんな法律とか自分たちの住むエリアでこのようなことができますよと周囲に広くお知らせすることです。

このお知らせをしていないと周囲の人は新しく法律とか、住んでいるエリアでルールができた際、知りませんでしたということが無いようにするため、あえて新しい法律とか、自分たちの住んでいるエリアで特殊なルールができた際、お知らせする必要があるのです。

なお、法律とかルールが適応され、いざルールが明日から機能しますよとなれば、今度は、「施行」という言い方になり、ルールが適応されてルールに従うようにしましょうとなります。


「施行」とは?

「施行」は、新しい法律とか、自分の住むエリアの特殊ルールが適応され、効力を指すことです。

例をあげますと、自分たちの住んでいるエリアでは、大きい看板を立ててはならないという法律があり、看板の大きさがA1サイズよりも大きいと処罰対象になりますというルールができた場合、看板のサイズがA1のお店は容赦なく処罰を受けます。

しかも、ルールはすでに決まっていて、ルール自体は皆さんにお話ししているので知らないや知らなかったは通用しません。


「公布」と「施行」の違い

両者の違いは、あらかじめにルールなどを紹介して守りましょうねという具合に告知をするか、告知したルールを機能させて取り締まりにより行動を起こすかです。

「公布」はまだルールを知らしめるためだけになるので、ルールを広く浸透させるのが役割になります。

一方、「施行」はルールが完成していてルールが機能しているので取り締まる立場です。

「公布」の例文

・『市の条例にてA1サイズの看板の除去の条例を公布する』

「施行」の例文

・『市の条例違反であるA1サイズの看板の除去に従わなかったので、施行により処罰を行う』

まとめ

「公布」「施行」ですが、難しく考える必要はなく、ルールを新しく作るのであらかじめ知っておいてねという期間であるか、さあ、ルールができたので実行しようというだけであるかです。

「公布」は、ルールができていますがまだルールが浸透してないので広めることが優先で、ルールが広まれば晴れて、取り締まりという対象になるということになります。

これは、市の条例で考えるとわかりやすく、看板の条例で、お店は、A1サイズよりも大きい看板を設置した場合、取り締まりにより処罰し罰金としますとルールを作れば、これを最初に広める必要があり、広める行為が「公布」でその後に「施行」という形でルールを実行して取り締まります。

なので、「公布」から「施行」にかけては、一定の期間があり、この期間の間に国民側はルールを理解している必要があるんですが、なぜか、取り締まりをする側の人がルールを知らないという珍事もあり稀にですが、ルール適応後に取り締まりが正常に行われないという珍事もあります。