この記事では、「個人事業主」と「法人」の違いについて紹介します。
個人事業主とは?
個人事業主とは、法人を設立しないで個人で事業を営んでいる人のことをいいます。
個人事業主には、夫婦や親子など家族で営む場合も含まれます。
また、従業員を雇って小規模な事業を営んでいる場合もあり、法人化していなければ個人事業主に該当します。
個人事業主の職種は多岐にわたります。
農業や漁業などに従事している場合もありますし、俳優やタレント等も個人事業主になります。
飲食店を営んでいたり、漫画家やイラストレーター、翻訳家などの仕事をしている人もいます。
また、副業としてインターネットビジネスを手掛けている場合もあります。
会社勤めをしながら副業として収入を得ている場合も、個人事業主になるのです。
個人事業主として事業を始める場合、開業届を税務署に提出します。
給与というものは存在しないので、事業で得た純利益が個人事業主の報酬です。
法人とは?
法人とは法律によって権利や義務の主体として認められた組織や団体のことをいいます。
法人には大きく分けて、公法人と私法人があります。
公法人には、地方公共団体や独立行政法人等が挙げられます。
公法人は公共事業を行うことを目的に設立される法人です。
それから私法人では、株式会社や合同会社などが良く知られています。
これらは営利を目的に事業を営む法人で、営利法人に分類されます。
私法人には営利を目的にしないものもあり、非営利法人と呼ばれています。
NPO法人や社会福祉法人、学校法人などがあります。
法人の設立方法などは、それぞれの種類によって異なります。
個人事業主と法人の違い
事業を始める場合の手続きとして、個人事業主の場合は税務署に開業届を提出するだけです。
法人の場合には、法人登記を行う必要があります。
会社を設立する場合、そのために必要な書類を揃えて会社印なども用意しなければなりません。
また、法人の場合には資本金を用意する必要があり、資本金の額が多い程社会的な信用度は高くなります。
個人事業主は、法人と比べると社会的な信用が低いといえます。
それから個人事業主と法人では、課される税金にも違いがあります。
個人事業主に課される税金は、所得税・個人住民税・消費税・個人事業税になります。
法人に課される税金は、法人税・法人住民税・消費税・法人事業税です。
個人事業主の所得税は累進課税になっているので、儲けが大きい程支払う税金も増えます。
法人税の場合には資本金や所得によって税率は変わってきますが、所得税よりも税率は緩やかに増える仕組みです。
法人は一定の所得を超えると、個人事業主よりも節税になります。
まとめ
個人事業主は法人化せずに事業を行っている人をいい、法人は組織や団体として事業を行っているものをいいます。
事業を始める際の手続きや課される税金などに違いがあります。
税金の税率なども異なっています。