この記事では、「肝心」と「肝腎」の違いを分かりやすく説明していきます。
「肝心」とは?
肝心とは、かんじんという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事でしょうが、内臓の主要部分や五臓六腑といった意味の肝の漢字に、物事の要や真ん中、精神といった意味がある心の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ肝心は、特に重要な事を示すのです。
「肝心」の言葉の使い方
肝心は、非常に大切な事といった意味に使われる言葉となっています。
例えば幾つか話がある中で、特にすべき重要な話に対しては、肝心の話といった形でこの言葉を使って表現するのです。
同様に複数の仕事を抱えている際に、1番にきちんとこなすべき仕事等も、肝心の仕事といった風にこの言葉を使用して表す事が出来ます。
更に事柄だけでなく、特に重要な人や物に対しても使われている言葉です。
「肝腎」とは?
肝腎は、かんじんという読み方をする言葉となっています。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、肝臓や物事の重要な点といった意味を有する肝の文字に、じんぞうや要といった意味を持っている腎の文字を加える事で完成した言葉です。
以上の事から肝腎は、特別に大事な事といった意味を示します。
「肝腎」の言葉の使い方
肝腎は、最も重要な事といった意味を表現する際に用いる言葉です。
文字表記を見れば分かる様に、肝臓を表す肝の漢字に腎臓を表す腎の漢字を組み合わせる事で誕生しています。
肝臓も腎臓も身体にとって特に重要な臓器であるため、特に重要なもの等を表す際にこの言葉が使用される様になったのです。
ですがこの肝腎自体は主に戦前まで使われており、現在ではそれ程見掛けなくなっています。
なので簡易化された表記である、肝心の方を用いるのが無難です。
「肝心」と「肝腎」の違い
肝心と肝腎の文字表記を並べて見比べてみると、2文字目に心と腎という漢字の違いがある事に気付く事が出来ます。
所が最初の文字は同じ肝の漢字であり、読み方もどちらもかんじんと同じである上に、最も重要な事や様といった風に表す意味も同一です。
共通点が非常に多い言葉同士ですが、それもそのはずでどちらも全く同じ意味を表現する言葉となっています。
というのも元々戦前までは、肝腎と表記されていた言葉が、戦後に簡略化されて肝心と表記する様になったからです。
なのでどちらの表記を用いても、全く同じ意味となります。
まとめ
2つの言葉はどちらも最初に肝の漢字が使用されており、読み方も同じで、示す意味も特に重要といった形で同じだったりするのです。
というのもそもそも肝腎と表記されていた言葉が、戦後に簡易化されて肝心と表記され用いられる様になったという経緯が存在しています。
お陰で最も大切な事といった意味を表す際には、肝心と肝腎のどちらを使用しても間違いではありません。
ですが現在では肝心という表記の方が一般的なので、こちらを用いた方が伝わり易いです。