この記事では、「イマジナリーフレンド」と「タルパ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「イマジナリーフレンド」とは?
「イマジナリーフレンド」とは主に幼少期に現れる、心を支える架空の人物です。
空想や架空を意味するイマジナリー、友人を意味するフレンドが組み合わさってできている言葉通り、本人の空想によって無意識的に生み出された友人を指します。
兄弟がいなくて一人で遊ぶことの多い一人っ子、親が弟妹の世話に追われ寂しい思いをする長子に比較的多く見られる現象です。
寂しい時、誰かに一緒にいてほしい時に現れ、一緒に遊んだり共にいてくれるけれど、その子供の想像上の人物なので、他の人からは見えません。
多くの場合小さな子供が孤独感を紛らわせるために作る存在を指す心理学、精神医学の言葉であり、子供が大きくなるにつれて自然と消えていきますが、大人が「イマジナリーフレンド」を得ることもあります。
「タルパ」とは?
「タルパ」とは人が意思を持って作り出した、本人とは別の意思と思考を持つ存在です。
もとはチベット仏教において、修行の自己問答によって顕現し、宗教者を導く神秘的存在の応化身を指します。
しかし現在では、想像を基に作り出された架空の人物を指す事が多いです。
小説などの創作活動でキャラクターを想像する内に具現化して、自立活動を始めることもありますし、最初から「タルパ」を作ることを意識して、想像と瞑想などにより作り出されることもあります。
「タルパ」を作るには具体的にどういった見た目や人格を持っているかなどを想像し、強くイメージし続けることが必要です。
また意図的に作り出された「タルパ」は基本的には友好的であり、中には恋愛関係を結んだ例もありますが、中には本人と「タルパ」が不仲で精神的な被害を受けたという例もあります。
「イマジナリーフレンド」と「タルパ」の違い
「イマジナリーフレンド」と「タルパ」の違いを、分かりやすく解説します。
実像を持ったように見える想像上の友人が「イマジナリーフレンド」で、実像を持ったように見える想像上の存在が「タルパ」です。
「イマジナリーフレンド」は主に小さな子供が作るものですが、「タルパ」は意思のはっきりしている大人が作ります。
また「イマジナリーフレンド」は誰かに一緒にいて欲しいというような感情から無意識的に作られますが、「タルパ」は無意識的に作られることもあるものの、多くの場合はこう言った存在を作ろうという意識をもって作られる存在です。
また「イマジナリーフレンド」は友好的な存在ですが、「タルパ」は友好的な事が多いものの、中には敵対的であったり、不仲になり迷惑を被ることもあります。
まとめ
「イマジナリーフレンド」と「タルパ」は精神医学的には同一視されがちです。
しかし無意識の内に漠然とした思いから作られることが多い「イマジナリーフレンド」に対し、「タルパ」は自分の意思で、自分の望む姿で作られるケースがほとんどという点は、「タルパ」を得ようとしている人にとっては非常に重要でしょう。