この記事では、「ギプスシーネ」と「シーネ」の違いを分かりやすく説明していきます。
知らない医療用語を学んでいきましょう。
「ギプスシーネ」とは?
ギプスシーネとは、骨折をしたときの治療法のこと。
あるいは使用する包帯をいいます。
通常は痛みのある部分に専用のシートを巻いて、固まるまで固定しておきます。
見た目は普通の包帯のようですが、強度があるので長時間ボディに巻いていても、はがれ落ちる心配がありません。
ちなみにシーネは棒のこと。
添え木の代わりに巻くギブスをいいます。
足や腕に巻くことが多く、骨折した箇所が大きく腫れているときに使います。
また負傷していて、傷の手当てをしたい場合にも向いています。
そのため負傷しているときは、最初にギプスシーネを用いて、後からギプス包帯に変えていくことも多いです。
「シーネ」とは?
シーネとは、骨折したときの添え木のこと。
医療用語ではシーネ固定と呼ぶこともあります。
骨が折れた箇所をガードするために、添える素材をいいます。
添え木というものの、通常はポリエステル、アルミやポリウレタンなどの化学繊維が使われています。
はさみで簡単にカットでき、患者さんの体型にあわせて微調整できるという特徴があります。
装着したままレントゲン撮影もできるため、治療を進めながら負傷した箇所をガードできます。
シーネを巻くときは患者さんに楽な姿勢で横たわってもらい、体の末端部から巻いていきます。
シーネを先に巻き、あとから包帯を重ねて固定していきます。
きつすぎたり緩すぎたりすると負荷が大きくなるので、うまく巻くためにはある程度の経験も必要になってきます。
「ギプスシーネ」と「シーネ」の違い
どちらも同じ言葉が入っているので、紛らわしいです。
「ギプスシーネ」と「シーネ」の違いを、分かりやすく解説します。
整理するとギプスシーネは、骨折したときの固定法のひとつをいいます。
固定法は大きく分けるとギプスシーネとギプスシャーネの2パターンがあります。
ギプスシーネは添え木をあてがい、傷口を守る方法をいいます。
そしてギプスシャーネは添え木を使わず、固めた包帯を半分にカットして、上下から固定する方法を指します。
一般的には骨折の損傷が激しいときはギプスシーネ、それほどではない場合はギプスシャーネを用いていきます。
一方で間違えやすい「シーネ」とは、添え木のこと。
骨折した箇所にあてがう、金属や化学繊維の棒をさします。
ギプスシーネのときに用いる、副木のことです。
おさらいすると整形外科で用いる手当のひとつがギプスシーネ、ギプスシーネ時に用いる添え木のパーツがシーネです。
実務に活かしてみましょう。
まとめ
「ギプスシーネ」と「シーネ」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも整形外科で用いる、治療法とアイテム名をいいます。
ギプスシーネは骨折した箇所が腫れていて、傷がある場合につかいます。
その場合に用いるのが、固定具のシーネです。
シーネは添え木の役割があります。
正しい知識をつけておいてください。