「消防用設備点検」と「防火対象物点検」の違いとは?分かりやすく解釈

「消防用設備点検」と「防火対象物点検」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「消防用設備点検」「防火対象物点検」の違いを分かりやすく説明していきます。

「消防用設備点検」とは?

消防用設備点検は、しょうぼうようせつびてんけんという読み方をする言葉です。

文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、消防用水や消火活動に必要な設備や施設といった意味の消防用設備の文字に、不良箇所や悪い所がないか検査する事といった意味がある点検の文字を加える事で完成した言葉となっています。

以上の事から消防用設備点検は、消火器や火災報知器、屋内消火栓といった消防用設備の点検を表すのです。


「消防用設備点検」の言葉の使い方

消防用設備点検は、防火対象物に義務付けられており、消火器や誘導灯等の消防用設備の点検を行う事に使われる言葉となっています。

ただ消防設備の点検を行うという訳ではなく、消防設備士や消防設備点検資格者といった資格を持つ人物が、行う点検を指す言葉です。


「防火対象物点検」とは?

防火対象物点検は、ぼうかたいしょうぶつてんけんという読み方をすべき言葉となっています。

漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事ですが、不特定多数の人により利用されている建造物等という意味を持っている防火対象物の漢字に、異常や悪い部分はないか1つ1つ検査する、という意味を有する点検の漢字を付け足す事で成立した言葉です。

だからこそ防火対象物点検は、ビルやマンションで年に1回行われる、応急処置や避難誘導等の防火管理体制の点検の事を示します。

「防火対象物点検」の言葉の使い方

防火対象物点検は、防火対象物点検資格者により年に1回行われる、マンションやビルの防火管理体制の点検に対して用いられる言葉です。

この点検はビル等の所有者に課せられた義務であり、防火管理体制に不備がないかを有資格者がチェックするという点検作業を示します。

「消防用設備点検」と「防火対象物点検」の違い

消防用設備点検と防火対象物点検の文字比較を行えば、直ぐに消防用設備と防火対象物という漢字の違いに気付く事が可能です。

所がその後に続くのは同じ点検の漢字である上に、どちらも点検を表す言葉なので混同する恐れは十分にあります。

ただし使用されている漢字の違いにより、表現する意味合いには違いが生まれているのです。

まず消防用設備点検は、火災報知器や消火器等の消防用設備に対する点検を表します。

一方の防火対象物点検は、避難誘導等の防火管理体制に対する点検を示すのです。

まとめ

2つの言葉は同じ点検の文字が用いられている事から分かる様に、どちらもビル等で行われる点検作業を表現する言葉となっています。

もっとも使用されている漢字の違いにより、点検内容にも相違点があるのでそこを理解すれば上手く使い分けを行う事が可能です。

ちなみに消防用設備点検は、文字通り屋内消火栓や火災感知器等の消防用設備の点検作業に対して使われる言葉となっています。

対する防火対象物点検は、救援救護や避難誘導等の防火体制に関する点検に用いられる言葉です。