この記事では、「カンパネラ」と「カンパネルラ」の違いについて紹介します。
カンパネラとは?
カンパネラは、イタリア語の「campanella」をそのまま日本語読みした言葉になります。
イタリア語では、「鐘」とか「つり鐘」といった意味があります。
日本でカンパネラと聞いてすぐに思い浮かぶのは、クラシックの名曲「ラ・カンパネラ(La Campanella)」だと思います。
ラ・カンパネラはフランツ・リストのピアノ曲で、多くのピアニストに演奏されてきたクラシックの名曲です。
リストはピアノの魔術師と謳われる程、高いテクニックを持ったピアニストでした。
ラ・カンパネラは、超絶的な技巧を必要とする難曲です。
元々はパガニーニが作曲したヴァイオリン協奏曲第二番第三楽章をピアノ曲として編曲したものです。
子供の頃にパガニーニの演奏に感銘を受けたリストは、自分はピアノのパガニーニになるといってテクニックを磨いたといわれています。
実はリストが「ラ・カンパネラ」を扱った曲は4曲ありますが、最も有名なのは「パガニーニによる大練習曲第3番嬰ト短調」になります。
現在「ラ・カンパネラ」として演奏される曲の多くがこの曲です。
中村紘子や辻井伸行、フジ子・ヘミング、アリス・紗良・オットー等、名だたるピアニストに演奏されています。
カンパネルラとは?
カンパネルラはイタリア語の「campanella」を日本語読みしたもので、カンパネラと全く同じものを指しています。
発音の仕方によって、カンパネルラと呼ぶこともあります。
カンパネッラやカムパネルラ、キャンパネラと呼んだりもします。
宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」には、カンパネルラという名前の少年が登場します。
架空のキャラクターで、主人公のジョバンニと共に旅をする少年です。
カムパネルラと表記されているものもあります。
また、カンパネルラは小説のタイトルに使われたこともありますし、ゲームに登場するキャラクターの名前として使われたこともあります。
日本を代表するシンガーソングライターの米津玄師の楽曲には、「カムパネルラ」があります。
カンパネラとカンパネルラの違い
カンパネラとカンパネルラは、どちらも「campanella」を日本語読みしたものです。
発音の違いなので、意味は全く同じです。
「lla」を「ラ」と読むとカンパネラになりますし、「ルラ」と読めばカンパネルラになります。
イタリア語の発音に一番近いのは、カンパネッラです。
イタリア語では鐘という意味があります。
日本ではどちらかというとカンパネラの方が知られていますが、その場合にはリストのピアノ曲「ラ・カンパネラ」を指すことが多いです。
まとめ
カンパネラとカンパルネラは発音の仕方が違うだけで、全く同じものを指す言葉です。
イタリア語の「campanella」をそのまま日本語読みしており、イタリア語では鐘やつり鐘という意味があります。